2022 Fiscal Year Research-status Report
原発性滲出性悪性リンパ腫の病態解析に基づいた治療法開発
Project/Area Number |
22K08482
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
岡田 誠治 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 教授 (50282455)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 原発性滲出性リンパ腫 / HHV-8 / SLAMF7 / DNAメチル化 / PAX5 |
Outline of Annual Research Achievements |
培養系およびマウスモデルを用いてPrimary effusion lymphoma (PEL)の病態解析に基づいた治療開発を目指し、分子生物学的解析とマウスモデルを用いて解析を行っている。
Dihydroartemisininに抗PEL効果がある事、他の抗腫瘍薬と相乗効果があることを示し、論文として公表した(Anticancer Res.2023)。抗SLAMF7抗体がNK細胞による抗体依存性細胞介在性細胞傷害を介してPEL細胞を殺傷することを示した(Cancer Immunol Immunother. 2022)。現在、γδT細胞にも抗SLAMF7抗体を介した抗体依存性細胞介在性細胞傷害がある事を発見し、その詳細な機序を解析中である。また、PELにおいてはPAX5がエピジェネティックな機序により発現が抑制されている事、新規メチル基転移酵素阻害薬であるSGI-110がPELに有効なことを見出し、現在解析中である。サリドマイドをはじめとした免疫調整薬(Immunomodulatory Imide Drugs:IMiDs)により治療標的となるCD38/CD319及びMICA/Bの発現が上昇することを見出したので、今後その効果を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
英文論文が2報受理され、他のプロジェクトもある程度の結果が出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
更なるPEL治療薬の探索を続け、マウスモデルを用いた免疫細胞療法とエピジェネティックな機序を標的とした治療法開発を試みる。
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Causes of Carryover |
海外出張とと重なったため、参加予定であった日本血液学会に参加できませんでした。論文掲載料が無料のジャーナルに受理されたため、論文掲載料を支払わなくて済みました。物品費ですが、既に購入済みの抗体などが使用可能であったことからら、これらの物品を本年度は購入しないですみました。
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Research Products
(4 results)