2022 Fiscal Year Research-status Report
development of therapeutic strategy for immune related adverse events by immune checkpoint inhivitor by focusing on B lymphocyte
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22K08541
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 孝作 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (70599927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 博丈 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (10433020)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 免疫チェックポイント阻害薬 / 免疫関連有害事象 / B細胞 / クリニカルバイオリソース / 関節炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①免疫チェックポイント阻害薬(ICI)投与患者のB細胞活性化状態が免疫関連有害事象(irAE)発症や抗腫瘍効果を予測することを、末梢血単核球(Peripheral mononuclear cell; PBMC)のフェノタイプ分類、サイトカイン測定、そして血清IgG濃度も含めた臨床経過情報を統合することで明らかにすること、②B細胞制御によるirAEの予防効果について、抗PD-1抗体を投与された担癌モデルマウスにB細胞除去療法を行い、臓器障害の有無・程度や抗腫瘍効果を評価することにより検討することを目的とした。 ①患者サンプル研究(2022年 - 2024年):ICI投与前後、もしくはirAE発症前後の血液検体を集積中である。血漿サンプルについては、京都大学医学部附属病院クリニカルバイオリソースセンターおよび本研究に基づく前向き研究によってサンプル集積を行っている。また、ICI投与患者のデータベースを構築した。データベースについて、血清IgG値の変動を検討したところ、一部の症例ではirAEによってIgGが上昇するものの、IgG上昇がirAEの有無そのものを予測するバイオマーカーと結論づけるデータは得られなかった。 ②2022年度において前倒しで、irAE様症状を呈するマウスモデルを用いて、抗CD20抗体のirAE発症に対する効果を検討する実験を行った。その結果、この実験モデルではICI投与により生じるirAE様の肺傷害、肝傷害の症状に改善が見られた。このことから、抗CD20抗体の投与はirAEの発症を予防し得る可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データベースの集積、記録は順調に整備されている。 血液サンプルの集積については前向き研究からの採取目標は出遅れているものの、クリニカルバイオリソースセンターからのサンプルは十分量保存されているため、血漿サンプルからのバイマーカー予測因子の検討を行う予定である。 in vivo研究は当初計画よりも前倒しで研究成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
①患者サンプル研究 ストックしている血漿サンプルを用いてirAEの病態分類を行うためのバイオマーカー特定を行う予定である。また、irAEにおいて検出されうる自己抗体も検討する。 ②マウスirAE制御研究 B細胞制御がirAEの進展を予防する機序として、関節炎に注目したモデル動物の作成を行う。
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Causes of Carryover |
基盤研究(C)における独立基盤形成支援(試行)における残額(270300)については核酸測定機器を2023年度に購入する予定である。
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Research Products
(3 results)