2023 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチにおけるI型インターフェロン-HGF axisの機能解析
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22K08569
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
渡部 龍 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40723218)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Hepatocyte growth factor |
Outline of Annual Research Achievements |
健常人6例と比較し、関節リウマチ66例の血漿中のサイトカインを測定し、Hepatocyte Growth Factor (HGF)は関節リウマチ患者で有意に上昇していた(P=0.0003)。次に、血漿中HGF濃度は、関節リウマチの疾患活動性指標と有意な相関を示した。HGF vs DAS28-ESR (r=0.367, P=0.002), HGF vs DAS28-CRP (r=0.247, P=0.046) さらに、関節リウマチ滑膜のシングルセル解析のpublic databaseを用いて解析を行った所、HGFは、関節リウマチの滑膜の中で、単球系と線維芽細胞が発現していた。また、HGF receptor(c-Met)は滑膜線維芽細胞が発現していた。さらに、免疫染色を用いて、HGFは線維芽細胞や単球が発現していること、c-Metは線維芽細胞が発現していることを示した。滑膜線維芽細胞に対して、HGFはTNFやIL-6の産生を促進するだけでなく、HGFの産生も促進することをRNA sequenceを用いて示した。最後に、T0ll-like receptor刺激は単球からのHGF産生を促進することを示した。 これらの実験より、Toll-like receptor刺激を受けた単球がHGFを産生し、そのHGFで刺激された滑膜線維芽細胞は炎症性サイトカイン産生を行うのと同時にHGFも産生し、さらに炎症のループを増幅させることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.関節リウマチ患者でHGFが上昇していること 2. HGFの産生源とそのレセプターの発現をRNAsequenceおよび免疫染色で示した 3. HGFの滑膜線維芽細胞に対する作用をRNA sequenceで示した
上記より、概ね研究計画通り進んでいると考えている
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、実験を行っている大学院生とともに、動物実験を検討している。
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Causes of Carryover |
In vitroの実験はほぼ終了し、今後、動物実験に使用するため
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