2022 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive identification of genes involved in the growth and immunogenicity of vaccinia virus, LC16m8
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22K08595
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
吉河 智城 国立感染症研究所, ウイルス第一部, 主任研究官 (20399463)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 組換え法 / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
痘そうワクチン株LC16m8の全ゲノムを保持するbacterial artificial chromosome (BAC)、pLC16m8-BACに導入するトランスポゾンを設計し、その評価を行った。トランスポゾンは大腸菌で薬剤選択を行う為のアンピシリン耐性遺伝子と、トランスポゾンが挿入された際に大腸菌のコロニーを蛍光で選択するための蛍光タンパク質遺伝子であるmScarlet遺伝子にて構成されるものとし、これらの遺伝子を保持するプラスミド、pAmp-9mScarletの作製に成功した。当初mScarlet遺伝子はワクシニアウイルス特異的なプロモーターで発現することを計画していたが、この場合トランスポゾンの挿入によって、このプロモーターの下流で予期しない遺伝子発現が生じる可能性があった。そこでワクシニアウイルス特異的なプロモーターによる制御では無く、大腸菌のプロモーターによる制御に変更した。作製したpAmp-9mScarletからトランスポゾンを作製する前に、これら二つの遺伝子を用いたBACプラスミドの組換え効率を検討するべく、pAmp-9mScarletを一般的なBACプラスミドの組換えに使用したところ、組換えが生じた大腸菌は想定通りにアンピシリン耐性を獲得し、更にLEDトランスイルミネーターを用いることで赤色の蛍光を発することが確認された。以上よりpAmp-9mScarletから作製するトランスポゾンは、トランスポゾンが導入された大腸菌の選択に於いても威力を発揮することが期待できる結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は薬剤感受性と蛍光遺伝子の発現により、pLC16m8-BACへの導入の有無が容易に確認可能なトランスポゾンの作製に成功した。薬剤感受性遺伝子による大腸菌の選択は非常に簡便かつ有効な手段である一方で、しばしば擬陽性の大腸菌コロニーが出現するという難点も存在する。今回作製したトランスポゾンは抗生物質耐性遺伝子を用いた薬剤による選択だけで無く、蛍光遺伝子の発現による選択が加わっている。これにより擬陽性の出現を大きく減少させることが予備試験でも明らかとなっており、今後の実験の推進に大きな威力を発揮すると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、pLC16m8-BACに本年度作製したトランスポゾンを挿入する。アンピシリン耐性遺伝子とmScarlet遺伝子の発現により選択すれば、出現したコロニーからトランスポゾンを保持する様々な変異プラスミドが回収できる。トランスポゾンの挿入は1コピーのプラスミドあたり1つ入るようにし、500クローン程度の変異プラスミドを得るようにする。
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Causes of Carryover |
本研究で使用する予定であった試薬、プラスティック製品などについて、既に購入済みのものを使用可能であったため予定額を使用せず、次年度使用額が発生している。次年度使用額は引き続き次年度以降の試薬、プラスティック製品に充当する予定である。
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