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2023 Fiscal Year Research-status Report

Induction of hypothalamic neurons by neuronal direct reporogramming

Research Project

Project/Area Number 22K08637
Research InstitutionFujita Health University

Principal Investigator

亀山 俊樹  藤田医科大学, 医学部, 准教授 (60298544)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 長崎 弘  藤田医科大学, 医学部, 教授 (30420384)
齋藤 加奈子  藤田医科大学, 医学部, 講師 (50746906)
小谷 侑  藤田医科大学, 医学部, 講師 (60644622)
河田 美穂  藤田医科大学, 医学部, 助教 (90761601)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
KeywordsSFEBq法 / Notchシグナル / ES細胞 / 直接分化誘導 / AVP
Outline of Annual Research Achievements

昨年度SFEBq法による視床下部神経細胞分化の際の遺伝子発現変化をRNA-seqで解析した。前駆細胞(PRE)と、2D培養下(2D)および3D培養下(3D)で分化成熟させた時のトランスクリプトームを比較し、バソプレシン神経(AVP)・オキシトシン神経(OXT)分化に関与する既知の遺伝子群や、Notch関連遺伝子群に発現変動が見られることを明らかにした。今年度は、AVP神経分化に関与する因子の特定を行った。
まず、AVP神経分化に関与する既知の因子の中で2D培養下で発現低下の著しかったOtp,Pou3f2をSFEBq法による視床下部神経前駆細胞の分散培養開始直後からAAVベクターにより強制発現を行った。その結果、意外なことにほとんどAVPの発現上昇は見られなかった。
次に、視床下部神経前駆細胞の分散培養開始直後からDAPTによるNotchシグナルの抑制を行ったところ、若干のAVPの発現上昇を認めた。そこで、Notchシグナル因子の中で特に2Dにおいて顕著に発現低下の認められたAscl1およびNeuroD1をOtp,Pou3f2と同様の方法で過剰発現した。その結果、Ascl1を過剰発現した時のみ有意にAVPの発現上昇が確認できた。少なくともAscl1が特異的にSFEBq法による視床下部AVP神経細胞分化に重要な因子であることが示された。
他方、視床下部神経ダイレクト・リプログラミング法の開発も継続して進めている。昨年度ES細胞からAVP神経、OXT神経の分化を誘導する因子をつきとめたが、今年度はさらにそれをRT-PCRでも検証した。さらに、特筆すべき事として、遺伝子導入後30日で神経刺激に応じてバソプレシンを分泌することも確認でき、成熟したAVP神経を分化させる事ができると証明できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

SFEBq法による視床下部AVP神経分化誘導に関連して、昨年度行ったRNA-seq解析の結果を元に、Notchシグナルの影響に着目し、Ascl1が特異的に重要な因子であることを示すことができた。また、ダイレクト・リプログラミングの基礎段階として、特定の転写因子の組合せによりES細胞からバソプレシンを分泌することが出来る成熟AVP神経細胞分化を誘導することができた。

Strategy for Future Research Activity

特定の複数の転写因子の組合わせをマウスES細胞に強制発現することにより、神経刺激に応じてバソプレシンを分泌する成熟したAVP神経の分化誘導に成功した。今後はマウス線維芽細胞、グリア細胞(AVP-GFP/OXT-RFPダブルTgラット脳由来)、さらに重要と考えているのはヒト皮膚線維芽細胞からこの因子を用いて視床下部AVP神経ダイレクトリプログラミングを誘導することができるか検証する。
また、生理的な成熟AVP神経が分化したかを検証するため、SCIDマウスへ正所性移植を行い正しく下垂体後葉へ軸索投射を行うか、所属研究室で維持している中枢性尿崩症ラットへ移植し症状の改善効果が見られるかを検証する。
さらに、現在確立している因子の組合せでは少なくともAVP神経とOXT神経共に分化する。さらに一部グリア様の細胞も存在する。シングルセル解析を行うことで、どの様な細胞が産み出されるのかを特定していきたい。その際の発現変動遺伝子を詳細に解析することで、AVP神経のみまたはOXT神経のみを産生する遺伝子セットを突き止めたい。

Causes of Carryover

ヒト細胞用発現ベクターの作成を行う予定であったが、今年度予算では不足するため次年度に作成することにしたため。

  • Research Products

    (5 results)

All 2024 2023

All Presentation (5 results)

  • [Presentation] ヒト皮膚線維芽細胞からのダイレクトリプログラミングによる視床下部神経細胞の作出- 機能的なバソプレシン神経・オキシトシン神経の分化誘導法-2024

    • Author(s)
      亀山俊樹
    • Organizer
      13th DSANJ Digital Bio Conference ’24
  • [Presentation] 転写制御因子の遺伝子導入によるマウスES細胞の弓状核神経への分化誘導2024

    • Author(s)
      梅本梨花、塚本舜也、目良義也、久野萌花、鈴木つくし、河田美穂、小谷侑、齋藤加奈子、中島昭、亀山俊樹、長崎弘
    • Organizer
      第101回日本生理学会大会
  • [Presentation] バソプレシン神経の分化誘導におけるNotchシグナルの関与2024

    • Author(s)
      久野萌花、鈴木つくし、梅本梨花、塚本舜也、目良義也、河田美穂、小谷侑、 齋藤加奈子、中島昭、亀山俊樹、長崎弘
    • Organizer
      第101回日本生理学会大会
  • [Presentation] 転写制御因子群強制発現による視床下部神経細胞の分化誘導2023

    • Author(s)
      亀山俊樹、梅本梨花、塚本舜也、目良義也、鈴木つくし、久野萌花、河田美穂、小谷侑、斎藤加奈子、中島昭、長崎弘
    • Organizer
      第49回日本神経内分泌学会学術集会
  • [Presentation] 空間的培養条件の違いによる視床下部神経細胞分化能の分子的差異2023

    • Author(s)
      鈴木つくし、久野萌花、塚本舜也、目良義也、梅本梨花、河田美穂、小谷侑、中島昭、亀山俊樹、長崎弘
    • Organizer
      第55回藤田学園医学会

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Published: 2024-12-25  

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