2022 Fiscal Year Research-status Report
耐性化機序に基づいたHER2陽性乳癌に対する治療戦略の開発
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22K08693
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
枝園 忠彦 岡山大学, 大学病院, 准教授 (30509451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
枝園 和彦 岡山大学, 大学病院, 講師 (30708079)
諏澤 憲 岡山大学, 大学病院, 助教 (90839713)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 乳癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度実施した研究成果は以下のとおりであり予定通りの進捗である ① 新規抗HER2薬に対する耐性株の作成 ② 耐性株の培養・増殖 ③ 耐性化の機序の予想・検討 に関して研究補助者を含めて行った。 本年の研究内容は、本研究の根幹である抗HER2薬に対する耐性化細胞株を作成する部分である。耐性株はこれまでの検討でも、作成には長い期間がかかる。さらに、複数の細胞株をいくつかの方法で耐性化させていくために取り扱う細胞の量は多大になる。ただ、ひとたび耐性株が完成すればそれを詳細に検討することで新たな耐性化機序や耐性解除の戦略を生むことのできる貴重な資材となる。 この作業工程は地味ではあるが、本研究において最も大切で時間のかかる作業であると考える。本工程無くして、この研究は成り立たない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り概ね進んである。 現在複数の新規抗HER2薬について複数の乳がん細胞株で耐性化を行っている。耐性細胞を作成するための、使用する薬剤濃度や培養方法は薬剤や細胞株によって異なるがこれまでの作業で概ねそれらの量が決まってきた。このまま継続することで、いくつかの耐性細胞が得られると予想される。さらに、これまでに作成した耐性細胞を使用して、新たな耐性化機序の検討も進んでいる。明確なデータは新たな耐性細胞が完成してからとなるが、現時点で十分な手技や予想の機序は得られていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、耐性株を複数完成させてそれぞれの耐性化の機序を検討していく。 さらに、その機序をターゲットにした薬剤で耐性化を解除するかどうか確認を行う
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Causes of Carryover |
予定していた耐性株の作成が少し遅れたため、次の耐性化機序の検討に使用する抗体の購入が次年度にずれ込んだための計算である。
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