2023 Fiscal Year Research-status Report
新型コロナウイルス後遺症患者の在宅移植待機を可能とするウェアラブルECMOの開発
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22K08702
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
磯山 隆 杏林大学, 保健学部, 教授 (20302789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 篤志 杏林大学, 保健学部, 講師 (00365214)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ECMO / 肺移植 / 在宅待機 / 新型コロナウイルス / 後遺症 / ウェアラブルコントローラ / 駆動制御 / 血栓予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症による間質性肺炎などにより後遺症となり肺移植を必要とする状況が起こりうる我が国において、平均約3年という長期間の移植待機期間の患者を支えるための在宅移植待機を可能とするウェアラブルECMOを開発することを本研究の最終目的としている。 本年度は在宅移植待機が可能となるECMOのカニュレーション様式に注目することとした。ECMOには主としてVV-ECMO、VA-ECMO、セントラルECMOの3種類のカニュレーション方法があるが、患者の生体肺を補助することに特化したセントラルECMOは、カニューレ刺入部が患者の胸腹部にあるため感染対策などの在宅管理面からも有利であると考えられる。セントラルECMO形式であるPA-LAモデルは肺動脈脱血、左心房送血により、人工肺を生体肺と並列に接続することで生体肺で不足するガス交換能を人工肺で補うECMOであり本研究に適したカニュレーション形式と判断した。 一方、動物モデルで実施したPA-LAモデルでのECMO実験においては、並列接続したECMOへの流量配分が十分でなく低流量状態をきたす状況が発生することも判明した。実験に用いたECMOは想定よりも低流量状態となり回路内部に血栓形成を生じたため緊急に回路交換を実施した。 血栓形成を生じたECMOの血液ポンプと人工肺をX線CTで撮像したところ、血液ポンプの裏面、インペラー内部、人工肺内部に血栓が確認できた。生体の血流を分配するPA-LAモデルにおいては、ECMOの血流配分が不足することを想定した人工肺の選択やコントローラによる制御方法が重要であることが確かめられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度導入したACT測定装置を用いて動物モデルでのECMO実験に寄与することができた。血流配分が不足する状況もあり得ることが判明したため、次年度はウェアラブルコントローラの制御アルゴリズムに生かすこととする。 昨年度検討した電動車椅子によるMETs低減と患者モビリティーの向上の成果を第52回人工心臓と補助循環懇話会学術集会におけるパネルディスカッションで報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
在宅待機に適するPA-LAモデルにおける課題である生体肺と人工肺の血流配分を最適化するため、ウェアラブルコントローラのアルゴリズム設計と必要な生体情報モニタ手法の検討と実装を推進する。具体的には想定される患者の血中酸素飽和濃度をリアルタイムで計測するデバイスを導入し、コントローラの完成を目指す。
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Causes of Carryover |
前年度に前倒し支払い請求をさせていただいたことで研究は順調に進捗しました。 次年度使用額が生じたことは基金化の恩恵であり、資源を集中してウェアラブルコントローラ研究を推進できることとなります。
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Research Products
(1 results)