2022 Fiscal Year Research-status Report
乳癌治療時の遊離真皮脂肪片・脂肪筋膜弁移植に関する基礎的・臨床的研究
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22K08704
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
喜島 祐子 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60381175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 宗嗣 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (00649072)
井上 義一 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80340264)
戸田 洋子 藤田医科大学, 医学部, 助教 (90814301)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳房部分切除 / 乳房温存術 / オンコプラスティックサージャリー / volume replacement / 遊離真皮脂肪移植 / 乳房温存オンコプラスティックサージャリー |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人女性に対する乳房温存オンコプラスティックサージャリーとして,volume replacementおよびvolume disaplacemetを実施した.そのうち,臨床例における,胸背脂肪筋膜弁補填によるvolume replacementを実施し,臨床結果の検討を行った.
これまでの研究から,臨床例で移植片の経時的変化に関して, CTによる理学的・客観的評価法を用いた整容性評価とともに,FDFGの針生検サンプルの病理学的評価を行った.移植片のサイズ(幅)は移植後緩徐に減少し,術後5年で移植時の50%となること,移植片の厚みは移植後6か月でいったん移植時の125%へと増加しその後減少し,術後5年で100%と保たれていること,針生検サンプルの病理検査では脂肪構造は術後1年以内の症例では76%,1-4年経過例では63%,術後4年以上の経過例では54%となることが明らかになっている.
乳房外領域の胸背脂肪筋膜弁による補填法では,胸背脂肪筋膜弁の一部に真皮を付着させることで,臨床的に筋膜弁の血流と体積維持に有効で,本手技導入直後の原法と比較すると改良点を加えた変法実施例では術後合併症,術後の整容性に改善点が見られることが明らかとなり,研究成果をまとめ,Breast Cancer誌へ投稿し掲載された.また,これまで実施した遊離真皮脂肪片移植の臨床例の術後観察を継続実施している.乳房温存オンコプラスティックサージャリーの結果を日本乳癌学会,日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床例の経過観察は概ね順調に進展している.今後は,基礎研究に着手し,臨床研究と基礎研究の結果を総合的に判断していく予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,乳房温存オンコプラスティックサージャリーに関する臨床データの収集を行うとともに,新規の臨床症例を収集する.これと並行して基礎研究を実施していく.
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Causes of Carryover |
参加する予定であった国際学会がweb開催または、中止となったため、旅費として計上していた予算額を次年度へ繰り越しすることになった。 データ解析と論文作成(校正を含む)にあて、国際学会での発表を行う。
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Research Products
(11 results)