2022 Fiscal Year Research-status Report
A search for a possible therapeutic drug targeting vasculogenic mimicry in breast cancer
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22K08711
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
増山 美里 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30894266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 雅史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30644455)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳癌 / 高悪性度 / 血管擬態 / ハイスループットスクリーニング / 化合物ライブラリー |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性度の高いがん細胞は血管擬態、すなわち血管内皮様の構造をとり、癌巣内に血流を引き込むことが知られており、腫瘍の急速な増大や転移と密接な関係があるとされている。乳癌においては高悪性度のもので血管擬態が認められることが報告されている。我々は、in vitroの系および臨床サンプルを用いた研究により、salinomycinが細胞運動を抑制し血管擬態を阻害することを見出したが、ヒトへの毒性を有することから、臨床応用の実現可能な血管擬態阻害剤を見出す必要があると考えた。そこで、血管擬態のin vitroでの評価系であるチューブ形成アッセイを行い、ハイスループット細胞機能探索システムであるCell Voyager CV8000の有するdeep learning機能を駆使して、チューブ形成の有無を瞬時かつ客観的に評価する方法を確立した。2種類の乳癌細胞株MDA-MB-231とJIMT-1を用いて、各種化合物のスクリーニングを行い、チューブ形成阻害作用を有する化合物を数種類同定した。同定した化合物Aに関しては、その化合物の濃度依存性と必要最小濃度の検索を行ったところ、数nMのIC50でチューブ形成を阻害した。今後、化合物Aの標的およびその下流因子のリン酸化が阻害されているかウェスタンブロットにより確かめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画において現時点では予想と同じ結果が得られており、順調に実験がすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、in vitroの実験と並行して、in vivoの系の準備をすすめる。具体的には、Nano-lantern安定発現乳癌細胞株を免疫不全マウスに移植し、摘出した腫瘍を培養し再度マウスに移植することで、転移実験に応用できる悪性度の高い乳癌細胞株を作成する。
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Causes of Carryover |
次年度は動物実験のため多くの支出が予想され、本助成金を全て使用する予定である。
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Research Products
(1 results)