2023 Fiscal Year Research-status Report
AIを用いた乳癌の免疫療法の効果予測因子の探索と腫瘍微小環境の解明
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22K08714
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
宮井 由美 香川大学, 医学部, 助教 (80771500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 龍太 香川大学, 医学部, 助教 (40751186)
門田 球一 香川大学, 医学部, 教授 (70448356)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳癌 / 腫瘍免疫微小環境 / 画像解析AI / 免疫組織化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、癌免疫療法の発展はめざましい。乳癌においても化学療法抵抗性や手術不能例で、エストロゲン受容体陰性・プロゲステロン受容体陰性・HER2陰性のトリプルネガティブ乳癌に対する免疫療法が保険適用となっている。癌免疫療法の治療効果を上げるため、効果予測因子となる可能性がある腫瘍免疫微小環境の予後との関連性など解析することを目的としている。 香川大学医学部附属病院で2010年~2020年の間に切除された約600例の乳癌症例を抽出し、患者転帰(生存、癌再発の有無、最終診療)を確認し、臨床データの更新を行った。また癌組織のパラフィンブロックや病理標本を収集し、顕微鏡下にWHO分類に基づき、組織型、組織学的グレード分類、核グレード分類、腫瘍脈管浸潤などの病理学的評価を行い、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、HER2の病理結果を合わせてデータを集計し、乳癌切除症例の臨床・病理データファイルを確立した。 現在、収集した病理標本からの病理画像データの確立と病理組織パラフィンブロックからの組織マイクロアレイを作製中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
症例の収集、臨床・病理学的データファイルは完成している。2023年度中に病理画像のデータ化とともに組織マイクロアレイの作製が完了する予定であったが、組織マイクロアレイに適切な部分の検討を重ねたため、組織マイクロアレイの完成が予定より遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
作製した組織マイクロアレイについて免疫組織化学染色を行う。免疫組織化学染色は免疫細胞および免疫療法関連因子のマーカーについて行う。免疫組織化学染色標本の判定は画像解析AIも用いて評価する。得られた免疫組織化学染色の判定結果を統計解析する。統計解析にて免疫組織化学のデータと臨床・病理データのとの関連性を解明する。
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Causes of Carryover |
令和5年度に購入予定であった免疫染色用の一次抗体の購入を研究計画の進捗状況から見合わせたものがあるため。 令和6年度は令和5年度に購入予定だった免疫染色用の試薬を購入し、研究を進める予定である。
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