2022 Fiscal Year Research-status Report
臍帯間葉系幹細胞を用いた先天性横隔膜ヘルニアの低形成肺に対する新規治療の開発
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22K08726
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
新開 統子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (80301612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 悠大 筑波大学, 附属病院, クリニカル・フェロー (10899199)
増本 幸二 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20343329)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 臍帯間葉系幹細胞 / 肺低形成 / 先天性横隔膜ヘルニア / 肺高血圧 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
R4年度は研究責任者の異動があり、実際に研究を開始できたのはR5年の4月からとなった。そのため、実験の開始が想定より大幅に遅れている。ただし、異動先の研究室は細胞培養実験の設備が整っており、培養細胞を用いた実験を安定的に行う環境が整っている。 今年度の研究成果の具体的内容:本研究で用いる臍帯間葉系幹細胞を継代培養することから開始した。臍帯間葉系幹細胞はPromoCell社から購入し、専用の無血清培地を用いた。しかしながら、臍帯間葉系幹細胞は接着性が弱炒め、フィブロネクチンコーティングの培養器を必要とした。今回フィブロネクチンコーティングフラスコを用いなかったために、臍帯間葉系幹細胞を増やして継代していくことができなかった。浮遊した幹細胞は約2週間で直径1mm以上のspherocyteのように増大した。当初、培養液の交換は週に2回で行なったが、最後の週は週1回にとどめたが、そのためか幹細胞の増大が顕著となった。今回使用している幹細胞の培養では、週1回の培地替えが妥当である可能性が考えられた。 重要性:細胞はそれぞれ特徴があり、培養環境は一定でない。細胞の特徴をよく理解することが重要である。現在、フィブロネクチンコーティングの培養器を購入して、再度臍帯間葉系幹細胞を継代培養を行う予定である。今後、臍帯間葉系幹細胞の継代においては、培地交換の頻度を週1回程度にとどめることが、細胞の成長に適しているものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の進捗状況として、当初の予定より遅れている。これは、研究責任者の所属の異動があったためである。昨年の11月に新施設へ異動し、実験環境を整えて、実験を開始したのはR5年4月からとなった。 現在の研究室は、細胞培養や小動物実験の環境が整っており、実験を開始したところである。
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Strategy for Future Research Activity |
・臍帯間葉系幹細胞の継代培養を行い、胎児肺との共培養の準備を行う。 ・胎児肺と臍帯間葉系幹細胞の共培養を行い、CDHモデル肺への影響を明らかにする。 ・臍帯間葉系幹細胞がCDHモデル肺の分化・成熟を促すことを確認したら、臍帯間葉系幹細胞から分泌される成長因子の分析を行う。 ・共培養した臍帯間葉系幹細胞がCDH肺に侵入し、肺組織に変化するか否かを検索する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、R4年度に研究責任者の異動があったため、十分な実験のための時間を取ることができず、実験があ進められなかったためである。現在の研究環境は、細胞培養と小動物実験とも環境は整っており、R5年度には研究計画に則り、研究を推進していく予定である。
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