2022 Fiscal Year Research-status Report
乳癌の個別化医療を目指した次世代AIによるリキッドバイオプシーの高度化
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22K08730
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
渋谷 和人 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (50636248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 知之 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (10533523)
寺林 賢司 富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (20509161)
藤井 努 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (60566967)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | AI / 乳癌 / リキッドバイオプシー / 個別化医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
今日我が国において乳癌は今後も罹患率、死亡率ともに確実に増加していくと予測されており、その対策は重要かつ緊急性を要する課題となっている。乳癌は再発すると長期間にわたる治療を要すため、再発予測や薬剤感受性予測につながる最新の腫瘍生物学的知見に基づいた新たな診断法の開発が急務である。近年リキッドバイオプシーの対象として、血液を用いたCTC検出がいろんな分野で行われている中で、乳癌では血液を用いたリキッドバイオプシーの研究が行われているが、腫瘍細胞成分が豊富に採取できる乳頭分泌物を用いたリキッドバイオプシーによる診断法の開発は進んでいない。 本研究では、次世代AI機能の中心的役割を担う畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network:CNN)を用いた画像データの反復学習により診断精度の高度化と自動化を目指す。さらにリキッドバイオプシー標的である乳頭分泌物に対して癌細胞の特徴を識別し、既存のデータと比較し、悪性形質を予測・分類するアルゴリズムを確立する。これによる研究成果は、乳頭分泌物を対象にした画像診断の自動化の発展に寄与し、乳癌の診断技術に新たな体系を開くものである。 現在実験の予備段階として、血液循環癌細胞(CTC)の濃縮および細胞染色をまずは食道癌患者の血液を用いて行っている。予備段階にて時間を要しているが、CTCの分離・細胞染色まで行えており、その手法を確立している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在実験の予備段階として、血液循環癌細胞(CTC)の濃縮および細胞染色をまずは食道癌患者の血液を用いて行っている。DAPIを用いた核の染色の条件設定に難渋したため、予備段階にて時間を要しているが、CTCの分離・細胞染色まで行えており、その手法を確立している。CTCの分離に時間を要していたため、やや進捗が遅れております。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、まず食道癌CTCを用いてAIアルゴリズムの構築を目指し、その後、乳癌患者の血液および乳頭分泌物を用いてCTCの分離およびAIアルゴリズム構築を応用する。
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Causes of Carryover |
研究計画が遅れているため、予定の金額の使用に至らず次年度に繰り越します。 次年度は、実際に乳汁分泌物からのCTC検出に要する抗体や試薬の購入や、学会での成果発表を予定しています。
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