2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K08731
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
三田 篤義 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 診療准教授 (60419398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 晃治 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (10598220)
副島 雄二 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (30325526)
増田 雄一 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 准教授 (60467149)
小山 誠 信州大学, 医学部附属病院, 助教(特定雇用) (80712778)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 膵島移植 / 膵島分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞数が不足した膵島を培養によりβ細胞を増殖させて十分な量の膵島を供給できるようにするために、β細胞の増殖培養の技術を開発することが本研究の目的である。マウスの膵島に添加培養することによりα細胞からβ細胞への分化を促す効果が報告されているFibroblast growth factor 21(FGF21)を始め、Glucagon-like peptide-1 (GLP-1)やProlactinなど、細胞増殖因子を用いて、β細胞を増殖培養する方法を開発し、膵島移植の普及を促進することを研究のゴールと定めている。現在は再生医療が注目され、膵島も様々な機関がES細胞やiPS細胞からβ細胞を作り出すことにチャレンジしているが、未だ完成はしていない。安全性の確保など、臨床応用までには今しばらく時間がかかると考えられる。一方、膵島移植はすでに実績のある治療法であり、問題点であるドナー不足を解消できれば、多くの患者を救うことができる。膵島分離は臓器から細胞を抽出する作業であり、薬剤の添加や培養条件の変更を簡単に行うことができ、レシピエントに移植する前に洗浄を行うことによって、それらの影響を除去し、安全を保つことができる。したがって、translational researchとして、研究室と臨床とが非常に近く、短期間で実用化することが可能な研究領域である。 初年度は小動物による実験を計画し、マウスを用いた動物実験の準備を整えた。マウスから膵臓を摘出して膵島分離を行い、膵島培養の条件設定を進めている。培養後の評価は免疫染色によるα、β細胞の細胞比測定、β細胞のアポトーシスを評価することによるバイアビリティ測定、糖尿病誘導マウスに対する膵島移植実験による糖尿病改善率の評価、ともに技術的に確立している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
未だ、β細胞増殖を誘導する薬物を投与しての培養実験には至っていない。実験に避ける時間が短時間の細切れとなっており、まとまった時間で細胞培養を行えないことが最も大きな原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞培養における投与薬物の濃度などの条件設定を行い、研究を進めていきたい。現在のエフォートだと進捗が限られてしまうため、分担研究者との連携を密に取り、研究を進めていく。 2年目である令和5年度は大動物を用いた実験を加えていく予定である。大動物として、ブタを用い、ブタ膵臓から分離する膵島細胞を用いて、小動物と同様な実験を行っていく。
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Causes of Carryover |
実験の進捗が遅れているため。今年度実験を行う際に使用する予定である。
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