2022 Fiscal Year Research-status Report
Nrf2を介したTAM-cancerクロストークによる肝癌薬剤耐性機序の解明
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22K08753
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高須 千絵 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (70582823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 裕 徳島大学, 病院, 講師 (50548675)
森根 裕二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (60398021)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | TME / 癌微小環境 / レンバチニブ |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 薬剤耐性肝癌・膵癌細胞株におけるNrf2の役割の解明 1.レンバチニブ耐性肝癌細胞株の確立と特性の確認:肝癌細胞株(PLC, Huh7)を使用。レンバチニブを含む培地で培養し、濃度を徐々に上昇させることにより耐性株を樹立し、耐性株で親株に比し耐性、悪性度が増大している事を確認した。2.Nrf2ノックダウンによる細胞株の特性の変化に関する検討:耐性株が獲得した特性において、Nrf2 pathwayの影響を検討するために、Si-RNAによりNrf2をノックダウンした耐性株を用いて、上記耐性・悪性度上昇がキャンセルされる事を確認すた。3.レンバチニブ耐性肝癌細胞株におけるmiRNA発現に関する検討:薬剤耐性肝癌細胞株(PLC, Huh7)で24hr培養によるCancer condition medium(Cancer-CM)から市販のエクソソーム回収kitを用いてmicroRNAを抽出し、Nrf2に関連するmicroRNA-Xを同定した。 2) 薬剤耐性細胞株由来microRNA-XにおけるNrf2 pathwayの検討 薬剤耐性肝癌細胞株(PLC, Huh7)で24hr培養によるCancer condition medium(Cancer-CM)を作成し、肝癌細胞株を作成し、耐性度・悪性度の特性につき下記検討を行い、recipient側でも耐性と悪性度が上昇している事を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初TAM-cancer cell interactionにつき検討を進める予定であったが、耐性株から直接recipient癌細胞への性質伝播を認めたため、そちらについての機序解明を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 薬剤耐性細胞株由来TAMにおけるNrf2 pathwayの検討: 薬剤耐性肝癌細胞株(HepG2, Huh7)で24hr培養によるCancer condition medium(Cancer-CM)を作成し、分離マクロファージ(もしくは単球細胞株THP-1から)TAMを作成する。耐性株由由来TAMと親株由来TAMにおける特性変化を検討する。 2) 薬剤耐性細胞株由来TAMによる腫瘍増殖能・遊走能獲得の検討: 肝癌細胞株(HepG2, Huh7)と薬剤耐性細胞株由来のTAM(1×105個)を共培養し、親株由来のTAMと共培養した場合と腫瘍悪性度や治療抵抗性を比較検討する。 3) Target microRNAによるTAM-cancer cell interactionと耐性の検討(令和6年) 実験1)、2)で同定したTAM-cancer cell interactionを担うmicro-RNAのsilencingと増強による、腫瘍悪性度と治療抵抗性を検討する。 4) 耐性株由来TAM移植によるin vivoにおける検討: 2)で作成した耐性株由来CAFを肝癌細胞株とともに4~5週齢Balb/cヌードマウス背部に皮下注射し異所性モデルを作成。4週間後にsacrificeし、癌進展・転移促進の検討を行い、癌細胞のみを皮下注射した群と比較する。また、ソラフェニブ、レンバチニブ投与による治療抵抗性についても比較検討する。
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Research Products
(2 results)