2022 Fiscal Year Research-status Report
Reprogramming the tumor microenvironment is the key for tumor treatment
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22K08786
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
北原 秀治 東京女子医科大学, 医学部, 特任准教授 (40510235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康弘 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 特任助教 (60332277)
松居 彩 金沢大学, 医学系, 助教 (40609632)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腫瘍微小環境 / 消化管腫瘍 / 膵臓がん / 次世代癌医療 / 腫瘍血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、腫瘍細胞の増殖、転移の鍵を握る腫瘍微小循環系(血管、リンパ管)を含む腫瘍微小環境の変化の過程を、腫瘍モデルマウス(同所移植マウス、自然発症モデルマウス、ヒト手術検体移植マウス)、ヒト病理検体を用いて追跡し、形態と機能の両側面から解析することにより、その腫瘍の特徴を理解するとともに、腫瘍内に正常な微小環境(血管、リンパ管の正常化)を再構築させ、「腫瘍微小環境のリプログラミング」を起こす事で、腫瘍の増殖を制御するための新しい抗脈管療法や、免疫療法を含めたより効果的なコンビネーション療法、そして発癌の予防薬の開発への応用を目指す。 まずは、第一の計画として、①「腫瘍内微小環境正常化が生体内にもたらす影響、及びそのメカニズムの解析」 であるが、現在同じ消化管モデルであるVasohibin2をKOした膵臓癌細胞を観察しており、同時に肝臓癌細胞においても、マウスに移植後に腫瘍の成長度合い等を観察し、便指標的治療薬による実験を進めている。また。②「微小環境正常化が、化学療法、免疫療法、放射線療法、そして次世代治療法に与える変化の検証」については、次世代治療法に関して「超音波収束療法」を考えており、そのための腫瘍移植モデルの準備を進めている。③「腫瘍内微小環境正常化を引き起こす因子の創薬への挑戦」 については、胃がん患者標本において、その微小環境と生存率等を比較し、今後の創薬に関して知見を得ている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国の共同研究者との意思疎通がうまくとれ、おおむね順調に進んでいる。分担者の入れ替わりがあったが、引き継ぎもうまくいき、現在計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、①「腫瘍内微小環境正常化が生体内にもたらす影響、及びそのメカニズムの解析」 ②「微小環境正常化が、化学療法、免疫療法、放射線療法、そして次世代治療法に与える変化の検証」③「腫瘍内微小環境正常化を引き起こす因子の創薬への挑戦」 を引き続き進めていくが、次年度は、手術標本を用いた前向きな解析、病理検体から得る微小環境の情報をさらに臨床データと引き合わせて検証していく、また次世代医療が与える微小環境の変化などを中心に進めていき、 ②「微小環境正常化が、化学療法、免疫療法、放射線療法、そして次世代治療法に与える変化の検証」を主として研究を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
試薬類が共同使用できるものがあり、購入する必要がなかった。学会等にいくことが学内規定により難しかった。
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Research Products
(5 results)