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2023 Fiscal Year Research-status Report

腹水中エンドトキシン測定による消化器疾患術後の縫合不全の早期診断の探索

Research Project

Project/Area Number 22K08821
Research InstitutionShiga University of Medical Science

Principal Investigator

松永 隆志  滋賀医科大学, 医学部, 医員 (30939898)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 遠藤 善裕  滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (40263040) [Withdrawn]
谷 眞至  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677)
清水 智治  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70402708)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsエンドトキシン / ESP法 / 縫合不全
Outline of Annual Research Achievements

本研究では「腹水中エンドトキシン測定による消化器疾患術後の縫合不全の早期診断の探索」として、本学で実施した消化器疾患症例の術後ドレーン排液中のエ ンドトキシンを本学独自の測定法であるエンドトキシン散乱測光法(ESP法)と比濁時間分析法(従来法)のそれぞれで測定し、ESP法の有用性を検討することを目的としている。
令和4年度の測定で、上部消化管手術後の縫合不全症例や肝胆膵手術後の膵液瘻、胆汁瘻ではエンドトキシン上昇の程度にばらつきが大きかったものの、大腸手術後の縫合不全症例では有意に高値を示すことが判明したため、令和5年度は吻合、ドレーン留置を伴う大腸手術症例に限定してデータ収集、測定を行なった。
2024年1月までで162例の予定大腸手術症例から検体が収集できており、縫合不全症例は8例であった。現時点で全例のドレーン排液中エンドトキシン測定が終了している。ESP法、従来法ともに手術当日(POD0)の縫合不全症例においてエンドトキシン値が有意に高値であることが判明した。また、ドレーン排液中の炎症性サイトカイン(TNF-α)も測定したところ、手術当日(POD0)の縫合不全症例ではTNF-αも同様に有意に上昇することが判明した。
縫合不全の診断精度を比較したところ、ESP法によるエンドトキシンが最も良好な結果であり、従来法によるエンドトキシンが次ぐ結果であった。TNF-αの診断精度は最も不良であった。
以上の結果から、ESP法を用いてエンドトキシンを測定することで大腸手術後の縫合不全を早期に診断可能であり、より安全な周術期管理の確立に寄与できると考える。
上記内容について論文作成中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究計画では予定症例数を年間140例で想定していたが、総症例数350例の収集ができており、大腸手術症例に限定しても162例の検体収集、測定が終了した。データ解析も終了しており、順調である。

Strategy for Future Research Activity

これまでの研究結果について学会発表、論文化していく。

Causes of Carryover

研究計画時点では比濁時間分析法による測定のためトキシノメーター、トキシノマスターを購入予定であったが、院内に設置されているリムセイブ MT-7500で測定可能であった。そのため、当初の想定よりも多く試薬を購入・測定に充てることができている。残額は学会発表・論文化の諸費用として計上予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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