2022 Fiscal Year Annual Research Report
PDX-Mを利用した膵臓癌に対するPGV-1による新規薬剤の開発
Project/Area Number |
22K08833
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
紙谷 直毅 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (80833699)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 順也 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (00273839)
池田 直也 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (20336861)
庄 雅之 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (50364063)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | PGV-1 / 膵臓癌 / PDX-M |
Outline of Annual Research Achievements |
Pentagamavunon-1(以下,PGV-1)は,ヒト癌細胞株に対 して強力な抗腫瘍効果を示すことが報告されている.臨床応用の可能性を探るため,臨床検体を使用した実験系において抗腫瘍 効果を検討した.膵臓手術時の切除標本から単離した膵臓癌組織を利用し,Patient-Derived Xenograft mouse Model(以下,PDX-M)を樹立した.PDX-Mを使用し,PGV-1 単独,さらに Gemcitabine との併用療法に対する抗腫瘍効果を検討した.樹立した PDX-M の腫瘍サンプルをヌードマウスに皮下移植し,移植日からコントロール群と PGV-1 投与群の 2 群に無作為割り付けし,20 日目で腫瘍径の評価を行った.PGV-1 投与群で有意に腫瘍径の縮小を認めた(mean volume: 256.4 mm3 vs. 566.7 mm3; p < 0.05).さらに同様の条件で移植を行い,腫瘍径が 150-300mm3 に到達した時点で,コントロ ール群,PGV-1 群,Gemcitabine 群,Combination 群の 4 群に無作為割り付けし薬物投与を行い,20 日目での腫瘍径の評価を行った.結果は,PGV-1 投与群ではコントロール群と比較し,有意に腫瘍径の縮小を 認めた(mean volume: 719.2 mm3vs. 1115.5 mm3; p < 0.05).また Combination 群では,Gemcitabine 群と比較 し,有意に腫瘍径の縮小を認めた(mean volume: 209.0 mm3vs. 665.8 mm3; p < 0.05).PGV-1 は PDX-M において抗腫瘍効果を認め,またGemcitabine との併用療法で相乗的な抗腫瘍効果を示したため,今後臨床応用が期待される化合物であると考えられる.
|
Research Products
(1 results)