2022 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌SM癌の転移・浸潤における癌関連線維芽細胞由来物質TIMP-1の関与の解明
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22K08852
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
原 賢康 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80528860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 菜奈子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20790794)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大腸癌 / TIMP-1 / 粘膜下層進展 / Desmoplastic reaction |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は大腸癌の転移に大きくかかわる、浸潤・遊走能に関わる因子を癌間質細胞であるCAFが産生しているのではないかということを明らかにすることである。これまでのDesmoplasticReaction(DR)の研究ではmiofibroblastの関与は報告されているもののそれらの細胞の特性や分泌される因子について明らかにされてはいない。我々はこれまでに病理学的研究を重ね、大腸腺腫、粘膜内癌、粘膜下層癌と進展していくに従い、癌組織内のαSMA陽性細胞数が増加することを明らかとした。本研究で明らかとしたいことは以下の2点である。①DRとされてきた細胞とCAFとが同様の機能を持つか②CAFからの因子が遊走・浸潤能に影響を及ぼすか、TIMP-1がどのように関与するか これらを明らかにするため、①大腸癌細胞株単独、並びにCAF共培養下の遊走・浸潤能、シグナルの変化を比較検討する。②切除組織における癌周辺間質細胞にTIMP-1が産生されているかを明らかにする。 を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当院で内視鏡的治療、手術切除を施行した粘膜内癌、粘膜下層癌について現在30例を選定、癌進展の評価を行った。大きさ、腫瘍マーカー、分化度などの背景因子、病理因子とリンパ節転移の有無との間には強い相関を示すものは認めなかった。また、観察期間内に切除範囲よりさらに遠位に維持性転移を来した症例はこの30例の中には認めなかった。 現在これら30例での免疫染色を予定しているがCOVIDでの病院業務増加に伴い、病院病理検査技師の助力が得られない状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
外部人員の応募あるいは他施設の技師にお願いできないか模索中である。現時点では名市大本院の検査技師を有力としている。
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Causes of Carryover |
COVID蔓延によって研究の進捗に遅れが出たため。データ収集は終了しており現時点から開始することで十分取り戻せると判断している。
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