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2022 Fiscal Year Research-status Report

肝修復における肝類洞内皮細胞再生の制御機構

Research Project

Project/Area Number 22K08856
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

伊藤 義也  北里大学, 医学部, 准教授 (40203187)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords肝 / SOS / 内皮
Outline of Annual Research Achievements

大腸がん化学療法の進歩によって治療成績が飛躍的に改善してきた一方で、化学療法や造血幹細胞移植によって誘発される肝類洞閉塞症候群(Sinusoidal Obstruction Syndrome: SOS)は重篤な肝障害を引き起こす。本研究ではマウスSOS実験モデルを用いて、肝類洞内皮障害とそれからの回復過程について検討することを目的とした。マウスのMCTを腹腔内に単回投与してSOSを誘導した。経時的に肝臓を摘出し、肝類洞内皮に関連する遺伝子と蛋白発現を解析した。また血液を採取し、血清ALT値と、また肝組織をHE染色して肝壊死面積を測定することで評価した。MCT投与により、48時間後の肝障害はピークとなり、以後漸減した。MCT投与120時間後にはALT値はほぼ正常化し、肝壊死は消失した。肝類洞内皮障害マーカーであるMMP-9とMMP-13の発現ピークは肝障害のピークと一致し、48時間後に増加しその後減少した。また肝類洞内皮マーカーであるCD31は48時間から96時間後に、LYVE-1は72時間から96時間後にそれぞれ増加した。また免疫組織学にCD31とLYVE-1の発現を検討した。CD31は48時間後に肝障害部位で発現が低下し、その後回復した。また肝類洞構造を見ると中心静脈周囲の類洞は破壊されたが、96時間から120時間にかけて再構築された。LYVE-1発現は96時間と120時間後に増加した。LYVE-1はMCT傷害部位で中心静脈周囲には元来発現しないが、MCT投与により新たに中心静脈周囲の類洞に発現した。傷害を受けた肝類洞内皮は再生することが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究が、当初に立案した実験計画に沿って、ほぼ順調に遂行されている。マウスSOSモデルを用いて、MCT投与により障害された肝類洞内皮細胞は再生することを示すことができた。

Strategy for Future Research Activity

当初の実験計画に沿って、本研究を進めていく。肝類洞内皮細胞再生に骨髄由来の内皮幹細胞が関与するかどうかを検討する予定である。

Causes of Carryover

購入予定であった消耗品の納入が間に合わなかったことから次年度に繰り越した。さらに研究進展により、実験動物を多数使用する予定となり、このための動物飼育費用のために予算額を取り分ける必要が生じた。これらに加え、来年度では実験動物関連と細胞培養関連を中心とした消耗品の補充及び実験動物の購入費に充てる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] モノクロタリン肝障害における肝類洞内皮細胞再生2022

    • Author(s)
      伊藤 義也,大高 史聖,田邉 美奈,山下  敦,長田真由子,古江 明子,細野加奈子, 畑中  公,天野 英樹
    • Organizer
      第43回日本炎症・再生医学会
  • [Presentation] モノクロタリン肝障害後の肝類洞内皮細胞再生2022

    • Author(s)
      伊藤 義也、大高 史聖、田邉 美奈、長田 真由子、山下 敦、古江 明子、細野 加奈子、畑中 公、天野 英樹
    • Organizer
      第96回日本薬理学会年会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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