2023 Fiscal Year Research-status Report
脂肪細胞由来幹細胞exosomeを用いた新規cell-free心筋再生療法の開発
Project/Area Number |
22K08920
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
吉川 泰司 鳥取大学, 医学部, 教授 (40570594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 繁 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70544237)
西村 元延 鳥取大学, 医学部, 教授 (90291442) [Withdrawn]
岸本 祐一郎 鳥取大学, 医学部, 講師 (20623911)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ADSC / エクソソーム / 細胞シート / 心筋再生医療 / 脂肪幹細胞 / 細胞外小胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれは脂肪幹細胞(ADSC)を用いた研究を行い、心筋梗塞後の心不全に対する心機能改善効果についてこれまで報告してきた。本研究ではADSCの培養液から単離・精製した細胞外小胞(Exsosome)を心筋梗塞モデルのラットに局所投与することにより心機能が改善するかについて検討した。 昨年度はラット由来ADSCの培養上清からexosomeを単離・精製し、精製されたExsosomeをNanotracking assayにより粒子数・粒子径を、Western blotにてexsosome markerの確認を行った。またこれまで低酸素下でADSCのパラクライン機能が増加することを確認しており、今回低酸素下でADSCを培養し、exsosomeを単離・精製した。その上で、精製されたExsosomeのqualityを評価するに当たって、まず低酸素状態でNonotracking assayによりexsomeの粒子数の増加が確認された。 本年度は低酸素化で精製されたexsosomeをWestern blotにてexsosome markerの確認をし、proteome解析も行い、低酸素下培養下においてVEGFやbFGF、HGFの増加を認めた。 またラット心筋梗塞モデルを作成し、正常酸素下培養のADSC由来exsosomeおよび低酸素下培養のADSC由来exsosomeを心筋内局所投与し、心機能改善効果を検討している。また、bFGF、HGF、VEGF、IGF等の血管新生因子を測定し、その効果を比較検討し、exosomeの効果のメカニズムを解明する予定である。ADSC由来Exsosomeの心機能改善効果が得られれば、cell-freeの心筋再生治療につながることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ラット心筋梗塞モデルにexsosomeを局所投与し、心機能改善効果を調べているが、研究協力者の不足により進行が遅れている。また、パラクライン効果の責任タンパクであるVEGF, HGF等の測定についても同じ理由から進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
実験の人手不足により若干の計画の遅れはあるものの、着実に実験を進めていく。
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Causes of Carryover |
予定していたラット心筋梗塞モデルの実験が滞っており、実験が遅れ気味である。このため学会発表ができなかったため、旅費を計上できなかった。来年度は実験を速やかに進行し、実験データの整理、統計解析を進め、学会発表および誌上報告を行う予定である。
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