2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the function of cMyBP-C and its binding protein FHOD3 using an ischemic myocardial reperfusion model.
Project/Area Number |
22K08938
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
神尾 明君 九州大学, 医学研究院, 助教 (80567371)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁田 翔大 九州大学, 大学病院, 医員 (70769801)
西島 卓矢 九州大学, 大学病院, 医員 (50908837)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 心筋保護 / 細胞骨格関連蛋白質 |
Outline of Annual Research Achievements |
心臓手術において心筋保護の中心を担う心筋保護液に関しては、いくつかの種類が使用されているが、その優劣を比較する毎確な基準はない。我々は、これまでにFhod3は細胞骨格を調節する因子の1つで、心筋サルコメアの形成、維持に関わることを明らかにしてきた。また、cMYBP-Cはアクトミオシン重合部に存在し、Fhod3との Interactionして筋収縮およびアクチン繊維の調整に重要な役割を果たしていることも見出した。当研究では、心筋保護液にて心停止を維持している心筋組織中の細胞骨格関連タンパク質(Fhod3, cMYBP-C)を観察し、これらのバイオマーカーとしての妥当性と、各種心筋保護液の優劣比較を行うことを目的としている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マウス心臓の心筋保護液注入による心停止、心臓摘出、その後のサンプリングFhod3、cMyPB-Cの免疫染色に関しては当研究室ですでに実績があったため、初年度は豚モデルを用いて同様の検討を行うこととした。心筋保護液による心停止と、単純温虚血による心停止とで摘出した心筋組織から切片を作成し、Fhod3、cMyPB-Cの免疫染色を試みた。しかし数種類の抗体を用いてみるも、マウスで見られたような心筋サルコメアへの局在を観察することができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
マウス心臓と比べてブタ心臓は組織容積が圧倒的に多いため、おそらくは固定液の問題であろうと考えている。そこで灌流固定や凍結切片の作成などを行い、条件検討を行なっていく。また、ヒト心筋切除標本(HOCM手術で切除した心筋を使用する)における組織学的検討も開始する。
|
Causes of Carryover |
未使用が生じた理由:予定よりも消耗品の支出が少なく済んだため、次年度使用額が生じた。 次年度使用計画:令和4年度経費の中で320963円の未使用分があった。これを次年度に繰り越し令和5年度は合わせて2140963円を消耗品中心に使用して研究を実施する予定である。
|