2022 Fiscal Year Research-status Report
間葉系幹細胞/間質細胞株(ASCL)細胞シートによる血管内膜肥厚の抑制
Project/Area Number |
22K08944
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松原 健太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70348671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾原 秀明 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (20276265)
福田 和正 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50348786)
松原 由美子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (70365427)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 血管内膜肥厚 / 細胞シート / ASCL |
Outline of Annual Research Achievements |
ラット皮下脂肪組織より採取した細胞から間葉系幹細胞/ 間質細胞株(Adipose-derived Mesenchymal Stem/stromal Cell Line:ASCL)の前駆細胞である間葉系幹細胞/ 間質細胞(Adipose-derived Mesenchymal Stem/stromal Cell: ASC)を分離し、ヒトASCLの作製技術を用いてラットASCLを樹立し、ラットASCとラットASCLのそれぞれの細胞性質を評価した。細胞表面分子の発現をフローサイトメトリーで評価した結果、ラットASCとラットASCLのいずれもCD44とCD90は陽性、CD45とCD34は陰性であった。また分化能の評価では、ラットASCとラットASCLのいずれも脂肪細胞あるいは骨芽細胞への分化能を有することを確認し得た。これらから今回作成したラットASC、ラットASCLのいずれも間葉系幹細胞の条件を満たすと判断した。 温度応答性細胞培養皿を用いたラットASCLの単層細胞シート作製においては、安定した単層シートの作成に向けて、細胞数や低温処理時間などの調整繰り返した。最終的には細胞数を増やし、低温処理時間を延長することで、比較的安定して単層シートを作製可能となった。 ラット腹部大動脈擦過モデルの作成に関しては、予備実験を行い、ラットの麻酔管理や開腹手技、大動脈・腸骨動脈の解剖の把握、またバルーンカテーテル挿入の練習を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
組織における急な人事異動や、医師の働き方改革が本格化したことにより、本研究の推進にも少ながらず影響があり、進捗にやや遅れを生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
ラットASCとラットASCLの細胞評価については、現在RNAシークエンスを進めている。また進捗の遅れにより着手が遅れいてる血管平滑筋細胞とASCLの共培養によるProliferation Assayを行い、血管平滑筋細胞の細胞数や遺伝子発現の評価を行う。細胞シート作製においては、現在作成できた単層シートの積層化を試みる。
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Causes of Carryover |
未使用額の発生は効率的な物品調達を行った結果である。次年度の物品費として使用することを予定している。
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