2023 Fiscal Year Research-status Report
間質性肺炎急性増悪の新規メカニズム:エクソソーム型サイトカインによる線維化作用
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22K08971
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 温志 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (80783133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島岡 要 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40281133)
赤間 悠一 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (40763313)
佐藤 尚子 (高山尚子) 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 専任研究員 (90732446)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 間質性肺炎 / 急性増悪 / エクソソーム表面タンパク / インターロイキン33 / 2型自然リンパ球 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、間質性肺炎合併肺癌の手術を契機に起こりうる急性増悪のメカニズムを手術侵襲によるダメージ関連分子パターンとして放出されるIL-33に加えてエクソソーム表面タンパクとして発現されるIL-33やTGF-βに着目した研究であり、これらが2型自然リンパ球を刺激して2型サイトカイン放出による線維芽細胞の分化や増生を促し、急激な肺の線維化を促進しているのではないかと仮説を立てた。肺癌手術の際に得られる肺組織や血液などの臨床検体を用いてサイトカインやエクソソーム、2型自然リンパ球の解析を行い、間質性肺炎の有無によって、IL-33やエクソソーム表面タンパクとしてのIL-33の分泌や産生に差があるかを調べる予定である。現在、検体採取と解析を遂行中であるが、結果の公表が期限内に間に合わない場合は、研究期間の延長を申請する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の施設の異動に伴い臨床検体の採取や解析が困難な状況になったため、現在研究計画の見直しや新たに研究分担者の追加が必要であった。現在、検体採取と解析を遂行中であるが、間質性肺炎合併肺癌の症例数が少なく症例集積が滞っている。結果の公表が期限内に間に合わない場合は、研究期間の延長を申請する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は研究計画の前半部の臨床検体(肺組織や血液)から得られるサイトカイン、エクソソーム、2型自然リンパ球などの免疫細胞の解析を行ったのち、後半部でマウスを用いて抽出したエクソソームを投与し間質性肺炎が惹起されるかどうかといったEx vivoの研究も予定していたが、後半部の研究は実現可能性が低いため、前半部の臨床検体を用いた解析を中心に研究を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
理由)現在、検体の集積と解析を進めているところであるが、予想よりも間質性肺炎合併肺癌の症例が少なく症例集積に難渋しており、解析に必要な試薬の必要数が当初の計画よりも少なくなったため。 使用計画)今後は、症例集積を加速させるとともに、施設内のバイオバンクなどを利用して、検体の採取・保管を簡便にして症例数の確保に努める予定である。また、研究期間内に解析する必要があるため、必要な解析を外注検査も併用し研究費を使用する予定である。
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