2022 Fiscal Year Research-status Report
STING伝達経路の肺癌進行における役割―免疫療法中心に集学的治療の確立に向けて
Project/Area Number |
22K08980
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
青木 雅也 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (50624996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雅美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30250830)
前田 光喜 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (70795674) [Withdrawn]
武田 亜矢 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (80794700)
上村 豪 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (80927187)
上田 和弘 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (90420520)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 免役組織学的評価 / IRF3 / in vitro |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は先ず本研究を行うにあたって患者より採取した手術検体を用いるため当院倫理員会の了承を得た。また、本研究の基礎となる肺癌切除リンパ節における免疫環境の変化について検討を行い、co-first authorとして論文を発表した。 非小細胞肺癌の手術検体においてIRF3の免疫組織学的な発現についての評価について中心に研究を行った。免疫組織学的検討に関する成果としてはまだ評価の段階にある。少数の検体による評価ではIRF3の肺癌組織における発現が肺癌の進行に関与していることが示唆される結果が出ているが、さらに症例数を増やすために長期にわたるデータベースの作成を進めている段階である。IRF3だけではなく、STING signaling pathwayを構成している分子が肺癌進行にどのように関連しているのかについてより詳細に評価できるように準備を進めてきた。特にTCGA databaseにおいてmRNAの発現が肺癌の予後に関連していることが明らかとなっているcGASやSTING、TBK1といった分子は一次抗体を購入して実験開始の準備している。この実験に対する一次抗体や免疫染色に使用する試薬、実際に免疫染色を行う研究員への人件費、消耗品に費用を用いた。また、国内学会に参加し本研究について議論した。 また、in vitroの研究については研究に使用する肺癌細胞株を用意し、これらの継代による細胞増殖を行い開始の準備を行っている段階である。この実験に対する細胞培養の試薬や研究員への人件費に費用を用いた。 in vivoの研究についてはin vitroの研究において何らかの有用な知見が得られた分子について行う予定であるため、現在はまだ検討段階にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在免役組織学的検討を中心に研究を進めているが検体がまだ少ない状況にある。データベースの作成によりさらに多くの検体での検討を進められるように準備を行っていた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は追加で作製したデータベースにあたる症例から得た手術検体を免疫染色しIRF3の評価を続ける。更に、STING signaling pathwayを構成する分子であるcGAS, STING, TBK1といった分子についても検討を行う。また、並行して準備した肺癌細胞株を用いたin vitroの研究についても開始する予定である。同時に肺癌切除リンパ節における免疫環境の変化については更に検討を続ける予定である。
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