2022 Fiscal Year Research-status Report
IL-36βの免疫チェックポイント阻害作用による新規肺がん治療法の開発
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22K08992
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野津田 泰嗣 東北大学, 大学病院, 助教 (00636037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 遼太 東北大学, 大学病院, 特任助手 (40647450)
沼崎 宗夫 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (50344677)
渡邉 龍秋 東北大学, 大学病院, 助教 (70636034)
平間 崇 東北大学, 大学病院, 助教 (80510338)
鈴木 隆哉 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (80611996)
岡田 克典 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90323104)
熊田 早希子 東北大学, 加齢医学研究所, 分野研究員 (30964499)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫機構 / IL-36β |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度はIL-36βと同時に研究を進めているIL-32に関して、研究分担者の沼崎医師より学術論文が報告された。(Cell Immunology. 2022.104652. ) 本論文内で、申請者らはIL-32が中皮腫の増殖及び血管新生因子産生の制御に関与することを示した。本研究は肺癌を対象としているが、IL-32に関する基礎実験の手技や計画はそのままIL-36βにも応用でき、現在研究を進めている。本研究はtruncated IL-36βの肺癌における腫瘍免疫制御への関与を明らかにすることを目的としており、①Truncated IL-36β の非小細胞肺癌に対する抗癌作用の検討、②ヒト血清、組織検体を用いた、担がん状態、非担がん状態でのIL-36β発現の臨床病理学的解析、③Xenograft modelを用いたIL-36βによる腫瘍抑制効果についての検討を行う。この中で2022年度は②に関して研究を進めた。具体的には正常肺組織においてIL36βが2型肺胞上皮に多く発現していることに着目し、担癌状態でのIL-36β発現を免疫組織染色により評価しようと試みた。これまでの実験結果からは、肺癌が進行するほど、組織学的分化度が低くなるほど、腫瘍細胞のIL-36β発現は低下することが予測される。つまり、腫瘍の増大(分化度の低下)に伴い、腫瘍免疫機構が破綻していくことが予測された。IL-36βの肺癌組織内での発現及び予後との関連を報告した論文はなく、研究成果が発表されれば世界で最初の報告となる。現在、肺癌組織検体の免疫染色が終了し解析を進めているところである。2023年度は上記研究結果の報告を第一の目標とするとともに、in vitroで肺がん細胞株におけるIL-36β発現解析を行い、③Xenograft modelを用いたIL-36βによる腫瘍抑制効果についての検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績でも述べたとおり、当初計画した①Truncated IL-36β の非小細胞肺癌に対する抗癌作用の検討、②ヒト血清、組織検体を用いた、担がん状態、非担がん状態でのIL-36β発現の臨床病理学的解析、③Xenograft modelを用いたIL-36βによる腫瘍抑制効果についての検討のうち②に関して、解析終了見込みであり、論文化が可能と考えている。また同時に③に関しても進行中であり、おおむね順調に研究は進捗していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
肺癌組織検体の免疫染色が終了し解析を進めているところである。 2023年度は免疫染色結果と予後との関連について学術論文に報告することを第一の目標とする。また、in vitroで肺がん細胞株におけるIL-36β発現解析を行い、Xenograft modelを用いたIL-36βによる腫瘍抑制効果についての検討を行う予定である。
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