2023 Fiscal Year Annual Research Report
線維芽細胞の多様性理解に基づく肺線維症合併肺癌の病態の解明と治療戦略の探索
Project/Area Number |
22K08997
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
仲西 慶太 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80868290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳川 豊史 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (00452334)
榎本 篤 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20432255)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 線維芽細胞 / Meflin |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は野生型マウスおよびMeflin KOマウスにLewis肺癌細胞株を尾静脈投与し肺転移を誘導する実験系を用いて、Meflin KOマウスにおける肺転移の頻度を野生型と比較し、線維芽細胞の多様性が転移性ニッチを形成している可能性について検証した。結果、両群において肺転移巣の個数に差は認められず、またIVISを用いた 評価でも同様の結果であった。本モデルでは尾静脈投与し直接肺転移を誘導することで、前回Meflin KOマウスと野生型マウスで差が出てしまった原発巣の影響を無くすため、今回のモデルではLewis肺癌細胞株を尾静脈投与し肺転移を誘導したが、結果は本モデルにおいても両群に有意差は認めなかった。 また2022年度に集積したヒトIPF合併肺癌手術症例121例のブロックから薄切標本を作製し、HE染色およびMeflinの免疫組織化学染色を行った。現在、免疫組織化学染色によるMeflinの発現を評価している最中である。今後は、免疫組織化学染色で線維芽細胞におけるMeflinの発現を評価し、臨床病理学的特徴および長期予後との相関を解析する予定である。 なお研究代表者が2023年7月よりウィーン医科大学に肺移植医療を学ぶため1年間海外留学するため、一旦本研究は中断の方針とした。再度帰国後に本研究は、Meflin KOマウスにブレオマイシンを用いて肺線維症を誘導した肺に肺転移を誘導するマウスモデルを使い、線維芽細胞の多様性が転移性ニッチを形成している可能性について更に検討していく予定である。
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