2023 Fiscal Year Research-status Report
肺線維症を基礎に発症する急性肺障害の機序の解明と治療法の開発
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22K09008
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
月岡 卓馬 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80528787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 茂一 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (00322363)
南山 幸子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00362989)
伊藤 龍一 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 医員 (20849682) [Withdrawn]
泉 信博 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80448753)
西山 典利 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90438226)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 間質性肺炎 / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
間質性肺炎の新規動物モデルを確立した。本モデルを用いて、新規化合物の介入研究を行い、気管支肺胞洗浄液中(BAL)のマクロファージの抑制、線維化の抑制効果を明らかにした。BAL中のマクロファージの分極をフローサイトメトリーでの評価を試みたが、条件明らかにはできなかった。そこで、マクロファージ細胞株を用いて検討したところ、新規化合物によるM2マクロファージへの分極抑制が認められた。一方で、全肺組織のDNA arrayで試験化合物による上皮間葉移行因子の抑制が認められている。2型肺胞上皮細胞株を用いて上皮間葉移行に対する試験化合物の作用の検討を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本モデルを用いて肺胞洗浄液中のマクロファージの分極動態をフローサイトメトリーで評価を試みたが予定どりにはできなかった。その理由として細胞数が少ないこと、抗体の検出が悪かったことが考えられた。複数匹のラットの肺胞洗浄液を混和することで細胞数の調節を試みたが、やはりvitroでの評価はうまくいっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
間質性肺炎モデルにおいて、全肺組織中で間質性肺炎の進行と間葉系マーカーの上昇が認められた。肺の線維化において、2型肺胞上皮細胞が上皮間葉移行することで線維芽細胞となることが知られている。2型肺胞上皮細胞株を用いて、TGFベータを添加することで間葉移行を惹起し、試験化合物による上皮間葉移行の抑制効果を確認する。
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Causes of Carryover |
初年度で動物モデルが確立したため、実験動物の使用が少なく、使用額を制限することができた。次年度にサンプル採取時期を変更した動物モデルの作成を計画しており、そのモデル作成に多くの支出を必要とする見込みである。
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