2022 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the influence of systematic lymph node dissection on cancer immune response in lung cancer surgery
Project/Area Number |
22K09013
|
Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
市来 嘉伸 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (80419837)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 隆 北里大学, 北里大学メディカルセンター, 上級研究員 (10462251)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 癌免疫 / 肺癌手術 / 肺癌 / 細胞性免疫 / 免疫チェックポイント阻害剤 / PD-1 / PD-L1 / リンパ節郭清 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺癌症例切除症例の腫瘍内浸潤リンパ球、所属リンパ節リンパ球、末梢血リンパ球を採取し、腫瘍特異的リンパ球と考えられているCD103+ CD39+ CD8 T細胞のpopulationをflow cytometryにて解析する。腫瘍特異的リンパ球が末梢血より所属リンパ節や腫瘍内に、より選択的に浸潤しているか。CD103+ CD39+ CD8 T細胞の浸潤が予後に影響を与えるかどうかを現在検証中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺癌手術にリンパ節郭清が応用されてきた歴史的背景について、文献をレビューし考察した。さらに、近年肺癌手術におけるリンパ節郭清が予後に及ぼす影響についても、文献を検索し、解析した。また、肺癌に対する免疫療法が確立した現在において、リンパ節郭清が及ぼす免疫学的影響についてレビューし、英語論文にNarrative Reviewとして報告した。
|
Strategy for Future Research Activity |
末梢血、所属リンパ節、腫瘍内リンパ球それぞれからCD103+ CD39+ CD8 T細胞をsortingし、RT-PCR法により何種類のTCRタイプが存在するか解析する。どのくらいの種類の腫瘍特異的リンパ球がそれぞれのリンパ球に含まれているか比較解析する。 次に、肺癌手術症例の新鮮ヒト肺癌組織を重度免疫不全マウス (NSGマウス) の皮下に移植し、同一症例の所属リンパ節リンパ球投与群、末梢血リンパ球投与群、コントロール群で比較する。リンパ節リンパ球内に腫瘍特異的リンパ球が選択的に多く存在するのであれば、リンパ節リンパ球投与群の肺癌組織の増大抑制を認める。特にリンパ節リンパ球存在下で腫瘍増大抑制を認めるようなら、リンパ節郭清により癌免疫応答の減弱をもたらす可能性が考えられます。同様に、新鮮ヒト肺癌組織移植NSGマウスモデルに、同一症例のリンパ節リンパ球投与群、末梢血リンパ球群、コントロール群を設け、ICIを投与する。ICIの効果にリンパ節リンパ球や末梢血リンパ球が及ぼす影響を検証する。リンパ節リンパ球存在下でICI効果が増強するようなら、リンパ節郭清によりICIの効果減弱をもたらす可能性が考えられる。
|
Causes of Carryover |
コロナ感染拡大の影響で、肺癌症例の集積に遅延が生じたため。 肺癌症例を集積し、肺癌症例切除症例の腫瘍内浸潤リンパ球、所属リンパ節リンパ球、末梢血リンパ球を採取し、腫瘍特異的リンパ球と考えられているCD103+ CD39+ CD8 T細胞のpopulation解析を進めていく。
|