2023 Fiscal Year Research-status Report
How to reduce anesthesia and surgical invasions in the frail brain - Strategies via gut microbiota regulation
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22K09050
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
立花 俊祐 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30737309)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 神経麻酔 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、周術期におけるせん妄の発症予測と予防戦略を確立するために、『脳腸相関』に効果的にアプローチすることを目標にすべく、研究を遂行している。 腸管細菌叢保持を通じた脳神経機能の連動に適切に介入することへの医学的意義は大きく、臨床上の問題解決に与える影響も強いものと感じている。
研究の遂行にあたり、まずは、麻酔下に手術侵襲を与えた高齢マウスにおける、腸内細菌叢の多様性変容を確認することを目標に設定した。こちらについては、高齢マウスに対する手術侵襲は、腸内多様性を変容させることが明らかとなり、モデル作成については問題なかった。 次の段階では、腸内細菌叢の多様性変容と脳内軸索形成因子との連動解明を目指していたものの、これらの二つの因子を結びつける連動・関係性については解明にいたらなかった。今後はこの連動の解明、つまり腸内細菌叢の多様性を変容させたことによる、脳内での変化のマーカーとなりえるものを探索し、実際の相関関係を証明することを目標に設定し、研究を遂行させなければならないと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腸内細菌叢の多様性変容と脳内軸索形成因子との連動解明がうまく施行できなかった。 それぞれにおける変容の種類は多く、多様性の変容が脳内のどの因子にもっとも強く影響を与えるのか同定することに難渋した。
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Strategy for Future Research Activity |
多様性の変容が脳内のどの因子にもっとも強く影響を与えるのか同定することが課題である。もう一度、脳内の変化遺伝子を洗い出して、増減の再現性を確認していきたい。
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Causes of Carryover |
マウスに使用する額が少なかった。 翌年度には使用する予定があり、次年度使用額はすぐに使用するものと考えている。
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