2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of nociception monitor under general anesthesia and evaluation of its clinical utility
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22K09059
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
廣瀬 宗孝 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50275228)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 侵害受容 / 術後合併症 / 周術期管理 / 麻酔管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的の1つは、Nociceptive Response(NR)値の評価を明確にするため、ストレス反応や炎症反応との関係を明らかにし、術後痛や重篤な術後合併症との関係を明らかにすることである。2022年度は、研究実施計画の1つであるNR値を抑制する麻酔管理(NRガイド麻酔)の有用性を評価するため、NR値をガイドにした多角的全身麻酔が、術後合併症に発症する影響を明らかにするためのランダム化比較試験を行い、症例数を増やしている段階である。登録症例は、悪性疾患/炎症性腸疾患で予定の腹腔鏡下消化管手術を受ける成人患者で、ASA-PS I/IIおよび術前の血中CRP濃度 < 0.3mg/dLを対象とした。研究方法はCONSORTに基づくランダム化比較試験で、麻酔方法は、プロポフォール、フェンタニル、ロクロニウムを用いて麻酔導入後、気管挿管を行い、担当麻酔科医の判断で、観血的動脈圧測定、区域麻酔(腹横筋膜下ブロック、腹直筋鞘ブロック、方形筋ブロック)を選択した。全身麻酔の維持は、レミフェンタニル、フェンタニル、ロクロニウム、フェニレフリン、エフェドリンを用いて、術中のSBPを術前の±20%以内に維持。セボフルランまたはデスフルランを用いてBIS値40~60に維持した。NRガイド麻酔では術中のNR値を0.85未満に制御し、通常の麻酔管理を行う場合と術後合併症の発症について統計解析を用いて比較検討中である。主要評価項目は、術後30日以内の術後合併症の発症で、術後30日以内に発症した術後合併症を7つに分類するClavien-Dindo分類を用いている。また副次評価項目は、術中NR値の変化、術後急性痛を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例数は順調に増えている。
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Strategy for Future Research Activity |
データ解析を行い、論文を作成する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度の研究における症例数の増加は予定通りであったが、中間報告での統計解析に至る予定が遅れたため物品費の使用が滞り、次年度使用が生じた。引き続き中間報告、最終報告まで進める予定である。
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