2023 Fiscal Year Research-status Report
体外循環による腎機能障害に対する亜硝酸塩の腎保護効果の検討と分子機序の解明
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22K09074
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
大野 翔 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10882904)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 人工心肺 / 急性腎障害 / 亜硝酸塩 / 腎保護効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラットCPBモデルを確立し,このモデルに60分の人工心肺,再灌流を240分行うことで腎障害マーカー(KIM1,NGAL)が上昇していることを確認し,急性腎障害モデルを作成することに成功した.このモデルに対し,亜硝酸塩を投与し,腎障害マーカーのmRNAの発現を抑えられていることを確認した. またRNAseqを行い,AKIの発生機序と亜硝酸塩による保護効果の機序に関して網羅的に遺伝子変動を確認した. 中間報告として実験途中(およそ半分のサンプル収集が終了した時点)で2023年度の心臓血管麻酔学会で結果を報告した. サンプル収集は終了したため,現時点での血管を2024年度の心臓血管麻酔学会で報告予定である.またRNAseqの結果を基にさらに作用機序について深掘りし,論文を執筆する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RNAseqを用いて,亜硝酸塩が抗炎症作用を示し,腎保護に寄与していることがわかった.
抗炎症効果がどのpathwayにより効果的であるかを確かめるため,qPCRやWestern blotや免疫染色を行う必要がある.
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Strategy for Future Research Activity |
今後はTNF signaling pathwayやNFκB pathwayに注目し,これらに関連する遺伝子のqPCRやタンパクのWestern blotや免疫染色を行い,更なる機序に迫る.
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Causes of Carryover |
昨年度中にRNAseqの結果をふまえ,qPCRやWestern blottingや免疫染色を行う予定であったが,今年度行うこととなった.
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