2023 Fiscal Year Research-status Report
悪性高熱症の原因遺伝子としてのSTAC3・TRPV1の関与の探索
Project/Area Number |
22K09095
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
神崎 理英子 広島大学, 病院(医), 寄附講座助教 (70751402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 寛二 広島大学, 病院(医), 講師 (50645364)
堤 保夫 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (90523499)
大月 幸子 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (90774018)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 悪性高熱症 / 遺伝子解析 / STAC3 / TRPV1 / RYR1 / CACNA1S |
Outline of Annual Research Achievements |
症例数を増やすため、筋生検を行っていないMHを発症した患者や家族、類縁疾患の患者まで遺伝子スクリーニングの範囲を広げて実験を行った。 MHを発症した患者や家族、類縁疾患の患者、計49名の血液からDNAを抽出した。抽出したDNAについて、RYR1およびCACNA1Sの遺伝子スクリーニングを行った。認めたRYR1およびCACNA1Sのvariantについて、bioinformaticsに基づいたプログラム(SIFT、MutationTaster、Polyphen-2等)を用いて病原性について評価を行い、原因遺伝子である可能性について検討を行った。
1人のサンプルでRYR1にMHの原因遺伝子としてEMHG(European Malignant Hyperthermia Group)に既に認められているvariantを認め、8人のサンプルでEMHGにはまだ認められていないもののMHの原因遺伝子である可能性が高いvariantを認めた。1人のサンプルでCACNA1SにMHの原因遺伝子である可能性が高いvariantを認めた。 RYR1とCACNA1Sに明らかなMHの原因遺伝子を認めなかった39人のサンプルについて、STAC3およびTRPV1の遺伝子スクリーニングを行ったところ、3人のサンプルでTRPV1にvariantを認めたが、bioinformaticsに基づいたプログラムで病原性について評価を行ったところ、MHの原因遺伝子の可能性は高くはない結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MHは発生頻度が少なく、MH発症者やその家族から得られるサンプル数が少ないため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、MH素因について検査依頼や相談があったMH患者やその家族などで同意が得られたものについて適宜検査を行い、RYR1およびCACNA1Sについて明らかな原因遺伝子を認めない症例でSTAC3およびTRPV1についてvariantを調べる。Variantを認めれば、プログラム(SIFT、Mutation Taster、Polyphen-2等)を用いて病原性について評価を行い、MHの原因遺伝子である可能性について調査する。 今後、症例数が増えれば、日本人におけるMH原因遺伝子としてのSTAC3およびTRPV1の存在の有無や割合を明らかにすることができる。また、病原性が高いと評価されMH原因遺伝子であると考えられるvariantについては、さらに機能評価を行うことで原因遺伝子として確定することが期待できる。
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