2022 Fiscal Year Research-status Report
緩和医療における注射薬配合変化試験に基づく点滴ルートマネジメントの確立
Project/Area Number |
22K09104
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
近藤 匡慶 日本医科大学, 医学部, 主任 (60795730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 久光 日本医科大学, 医学部, 薬剤部長 (70796052)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 医療用麻薬 / 注射薬 / 緩和医療 / 配合変化 / 点滴ルート |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、緩和医療領域において、医療用麻薬注射薬を中心とした配合変化試験を実施することである。そして、医療用麻薬注射薬の配合時の危険性を評価できる医療用麻薬注射薬の配合マネジメントツールを作成し、 臨床現場に安全な点滴ルート選択を提供することである。 本研究は、医療用麻薬注射薬の配合変化試験の組合せ選定、2剤及び多剤配合変化試験の実施、及び臨床応用の3工程 にて実施していく。 本年度は、医療用麻薬の配合変化試験組合せ及び試験方法の要望を調査した。日本緩和医療薬学会の協力のもと、当学会所属薬剤師に対してアンケート調査を実施した。質問内容は、回答者の所属、医療用麻薬4種(フェンタニル、モルヒネ、オキシコドン、ヒドロモルフォン)と要望する配合変化試験対象薬剤、本配合変化試験法及び本研究についての意見とした。3,640名中174名から回答を得た(回答率4.8%)。2剤配合変化試験の要望薬剤は、59種のべ165剤であった。多剤配合変化試験の要望は、組合せ142種のべ188通りであり、オクトレオチドが最も要望が多い薬剤であった。試験方法の要望では、ボトル内配合の試験時間を14日間に延長を求める意見を認めた。一方、試験濃度は、臨床濃度から高濃度と様々な意見があり、広範囲な配合濃度で検討する必要性が判明した。 本アンケート調査結果を基に医療用麻薬4種とルート内配合を想定した2剤配合変化試験(試験時間:4時間)対象薬剤62種及びボトル内配合を想定した2剤配合変化試験(試験時間:14日間)対象薬剤24種を設定した。 今後、配合変化試験と配合マネジメントツール作成を実施していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象薬剤選定も概ね完了しており計画通り実行できている
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Strategy for Future Research Activity |
配合変化試験を実施していく。同時に点滴ルートマネジメント方法を確立していく
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症等の世界的情勢により、医薬品の購入に制限がかかっている。そのため、現在購入できない医薬品が存在する。そのため、次年度使用額が生じた理由の一つである。次年度以降実施する配合変化試験の購入予定であり研究計画には変更はない。
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