2022 Fiscal Year Research-status Report
冷凍保存法と飽和食塩溶液固定法を用いたブタ臓器による外傷手術手技研修の開発応用
Project/Area Number |
22K09127
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
本間 宙 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60307353)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 晋一 東京医科大学, 医学部, 助教 (00527955)
藤川 翼 東京医科大学, 医学部, 助教 (70796094) [Withdrawn]
谷野 雄亮 東京医科大学, 医学部, 助教 (20752033)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 冷凍保存ブタ臓器 / 外傷手術手技 / アンケート / 自己習熟度評価 / 外科研修経験 / 研修による効果 / 飽和食塩溶液固定法 / 献体手術手技研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで試行的に行ってきた動物臓器研修内容を確立化し、また特定のシミュレーションセンター外でも汎用的に開催できるようにするために、1)状況設定付加を行って臓器出血モデルをより臨場感あふれるものに発展させる。 2)受講対象を拡大してより広い年代:若手から専門領域を有する受講生に研修を受けてもらう。 3)新たな手術研修用献体保存法として東京医科大学が開発した「飽和食塩溶液固定法」を解凍後の動物臓器にも適用し、動物臓器の常温・長期保存化できないかを検討する。4)この飽和食塩溶液固定動物臓器を、献体研修と並列使用することで、献体を使っての臓器へのアプローチ→動物臓器を使っての修復研修という、より実践に即した外傷手術研究会の開発を行う。 を目的とした新規研究を開始し、今回はその1過程として、 3)新たな手術研修用献体保存法として東京医科大学が開発した「飽和食塩溶液固定法」を解凍後の動物臓器にも適用し、動物臓器の常温・長期保存化できないかを検討する。 の実験を、2023年1月25日と2月14日に行った。具体的には 1月25日:死亡ブタから摘出した医学研究用臓器(心・肺・肝・脾・腎・小腸・膀胱・外頚動脈)を、生理食塩水で灌流後に-20℃で急速冷凍保存。当日に自然解凍し、各臓器にこれまで行った研修と同様に、血管や尿管に接続管を挿入。このカニュレーションを行った臓器を、同日中に東京医科大学人体構造学解剖実習室に持ち込み、飽和食塩溶液固定を施行。この固定した臓器のうち、2月14日に腎臓のみを実習施設であるテルモメディカルプラネックスに持ち込み、固定後も血液還流や尿管還流が可能かの検証を行った。結果、血液も尿の双方とも還流は可能であったが、臓器損傷修復の質感に関しては非固定臓器(腎臓)には劣っており、更なる検討が必要と判断した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のメインの1つである 3)新たな手術研修用献体保存法として東京医科大学が開発した「飽和食塩溶液固定法」を解凍後の動物臓器にも適用し、動物臓器の常温・長期保存化できないかを検討する。 を開始することが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
3)新たな手術研修用献体保存法として東京医科大学が開発した「飽和食塩溶液固定法」を解凍後の動物臓器にも適用し、動物臓器の常温・長期保存化できないかを検討する。 を更に検証し、 4)この飽和食塩溶液固定動物臓器を、献体研修と並列使用することで、献体を使っての臓器へのアプローチ→動物臓器を使っての修復研修という、より実践に即した外傷手術研究会の開発を行う。 を進めてゆく。
|
Causes of Carryover |
COVID-19流行の影響があり、研究開始が2023年冬季からとなり、研究回数が1回にとどまった。2023年度は、研究回数を増やして対応したい。
|