2023 Fiscal Year Research-status Report
腸管虚血再灌流障害後の炎症収束脂質メディエーターへの迷走神経刺激の影響の解明
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22K09135
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森下 幸治 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40456207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植野 彰規 東京電機大学, 工学部, 教授 (20318158)
有田 誠 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (80292952)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腸管虚血再灌流障害 / 腸間膜リンパ液 / 脂質メディエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究の目的も、前年度に引き続き、腸間膜リンパ液中の脂質の炎症関連物質を網羅的に解析することにより、迷走神経刺激による侵襲後の多臓器不全の抑制効果に関するメカニズムを明らかにすることであった。 そこで腸管虚血再灌流モデルにおける腸間膜リンパ液の脂質のメディエーターの解析を行った。 ラットの上腸間膜動脈をクリップにて一時的に遮断し腸管虚血を作成し、その後、上腸間膜動脈を解放し腸管虚血再灌流障害モデルを作成し、腸間膜リンパ液は実験中、経時的に採取し、その後、腸間膜リンパ液から脂質の抽出を行い、質量分析を用いノンターゲット分析を行った。 その結果、再灌流時間が2時間のモデルでは炎症収束性の脂質のメディエーターであるレゾルビンなどの変化を同定することができなかったが、プロスタグランE2の上昇を認めたため、その観点からProstaglandin E-major urinary metabolite(PGE-MUM)に注目し、研究を行い、PGE-MUMが関係する可能性について報告した。その成果を論文報告を行った。 レゾルビンに関しても引き続き研究を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腸管虚血再灌流モデルにおいて、2時間のモデルでは腸間膜リンパ液中のレゾルビンの同定が困難であったためやや遅延している。現在、動物実験にてレゾルビンの最適なタイミングを検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、腸管虚血再灌流モデルにおいて、蘇生時間を6,12時間にしてモデルを作成し、再度、腸間膜リンパ液中の脂質を調べる予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進行がやや遅れているため、次年度、使用額が生じています。
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[Presentation] PROSTAGLANDIN E-MAJOR URINARY METABOLITES AS A NEW BIOMAKER FOR ACUTE MESENTERIC ISCHEMIA2023
Author(s)
Keisuke Suzuki, MD, Koji Morishita, MD, PhD, Tomohiro Adachi, MD, Akira Suekane, MD, PhD, Keita Nakatsutsumi MD, PhD, Panu Teeratakulpisarn MD, Mitsuaki Kojima, Raul Coimbra, MD, PhD, Yasuhiro Otomo MD, PhD
Organizer
American Association for the Surgery of Trauma
Int'l Joint Research
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