2022 Fiscal Year Research-status Report
ショック時に発生する腸管循環異常の病態解明とその制御方法に関わる研究
Project/Area Number |
22K09174
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
池側 均 関西医科大学, 医学部, 准教授 (80379198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室谷 卓 関西医科大学, 医学部, 講師 (20528434)
鍬方 安行 関西医科大学, 医学部, 教授 (50273678)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 敗血症性ショック / 腸管循環 / 小腸粘膜血流 |
Outline of Annual Research Achievements |
2.5kg程度のNew Zealand White Rabbitを用いて、耳静脈に静脈路を確保して、鎮痛・鎮静薬を持続投与して全身麻酔を導入する。耳動脈にAラインを確保し、平均動脈圧(MAP)、脈拍(HR)をモニターした。気管切開下に調節呼吸とし、頸静脈にサーミスタープローべを挿入し、心拍出量(CO)測定ができるようにした。剣状突起下で開腹し超音波プローベを留置し上腸間膜静脈血液量(SMV)、下大静脈血流量(IVC)の計測が可能とした。さらに小腸粘膜を露出してレーザードップラー表面スキャンにて空腸粘膜組織血流を測定可能とした。施術後安定してから30分毎に240分後まで計測した。まず心タンポナーデモデルでの実験から開始し、気管切開後に心窩部に横切開を追加して、心嚢を開窓し小型バルーンを挿入して心タンポナーデを任意に作成し心拍出量を可変とした。施術後に小型バルーンを膨らませることで段階的にCOを減少させることができた。CO減少とともに、SMVやIVCの血流が低下し、ドップラーで計測される空調粘膜組織血流も減少していることが確認された。施術を実施した対照群では、安定化を図った後でも各部位の血流は維持され、空腸粘膜組織血流も低下しなかった。令和4年度中は、脱血による出血性ショックモデル群が予測通りに作成できず、LPS投与群の作成ができなくなってしまった。 今後は予定しているショックモデルの定量的評価を実施し、腸管循環の差異を客観的に評価し、その違いがなぜ生じるのかを検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
出血性ショックモデルで過去に人工赤血球で行ってきた手法を取ろうと計画を立てていたが、極度の貧血に陥りショックの程度が強くなりすぎるのではとの疑義が出たため、調整することとなり検討することになり、出血性ショックモデルの作成に時間を要しているため、動物実験に遅滞が生じた。 また、新型コロナ感染症患者の激増により、実験時間を削られることになったことも、計画の遅滞が生じた要因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
出血性ショックモデルの結果を得るにはもう少し時間がかかるかもしれないが、他のモデルに関しては結果が得られつつあるので、各ショックモデルと対照群をふまえて、腸管循環の差異を明らかにして、その原因についても分析を行い、考察を深めていく予定である。
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