2022 Fiscal Year Research-status Report
産科危機的出血における微細超音波血流ドプラを用いた病態診断と病態別止血法の開発
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22K09197
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
西村 陽子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (30897252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 千夏 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (20836994)
長谷川 潤一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80365775)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 産科危機的出血 / FASO / 微細血流超音波ドプラ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、いつでも簡便に短時間で行うことができる超音波検査を使用して、産科危機的出血の原因を速やかに診断するとともに病状の重症度を把握すること、またそれにより、それぞれの出血の原因を速やかに明らかにし、治療方針の決定へつなげられるようなアルゴリズムを作成することを目的としている。具体的にはFASO (Focused Assessment with Sonography for Obstetrics )と呼ばれている産科救急現場で行う超音波検査と繊細な診断と止血法の選択が重要となるような子宮内病変(胎盤遺残や癒着胎盤など)を鑑別できる微細血流超音波ドプラ (SMI: Superb-Microvascular Imaging )を組み合わせて行うことによって、速やかな出血原因の診断と病状の重症度を把握すること、その病態に応じた治療方針を決定し、産科危機的出血の現場で実践的に用いることができるアルゴリズムを完成させることが目的である。非侵襲的な超音波検査で、FASOとSMIを組み合わせることにより迅速な出血の病態評価をするという目的を加えた新しい手法であり、超音波データの検討を重ねることで的確な治療法の選択に繋がると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍において、感染対策上の問題などから妊産婦全員に超音波検査を実施することが難しくなっている。 産科危機的出血などの現場など限られた情報の取得となってしまい、正常データの取得が進んでいないのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
感染対策の緩和、公平なデータを取得するための超音波手技などの指導、つねに分娩の現場でFASO+SMIができるような設備環境を整えることが必要と考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で研究の進行が遅れているため使用しきれなかった。次年度は、前年度より精力的にデータの収集に努める予定である。
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