2022 Fiscal Year Research-status Report
播種性血管内凝固症候群の血小板減少に関与するmicroRNAと標的遺伝子の同定
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22K09198
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
影山 京子 関西医科大学, 医学部, 研究医員 (80347468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 淳 関西医科大学, 医学部, 研究医員 (40433263)
中嶋 康文 近畿大学, 医学部, 教授 (70326239)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | microRNA / Pyroptosis |
Outline of Annual Research Achievements |
患者予後と関連する敗血症時の血小板数減少の原因として、過度の血小板活性化と、引き続き起こる血小板細胞死の現象が関与すると考えている。その機序と新しい予防法・治療法を見出すために、健康成人から採取した血液を用いて細胞培養実験により、次世代シーケンサーを用いた血小板内と、血漿中の網羅的なmicroRNA(miRNA)発現解析を行った。今後は臨床研究により、より詳細にその病態解析を展開したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健康成人の被験者の末梢静脈から、1回20mlの採血を行った細胞培養系の以下の実験系で、予想通りの結果が得たので。 a. miRNAの分離と濃縮 クエン酸採血後、遠心操作にて多血小板血漿作成後、洗浄血小板溶液の作成。血小板内miRNA変化を観察する目的で、敗血症病態の主因となるリポ多糖体、ヒストン、HMGB1等の DAMPs投与前後の洗浄血小板検体から、mirVanaTM miRNA Isolation Kit 等を用いてmiRNAを抽出する。 b. 包括的miRNAの発現プロファイリング 次に、定量性のある網羅的miRNAプロファイリングを、従来のマイクロアレイより優れた次世代高速シーケンサーIon PGMシステム (Life Technology社) を用いて絶対的な定量法を施行。 統計学的な有意差検定を伴う発現定量解析には、CLCバイオ社の解析ソフト(Genomic Work Bench)を使用する。 上記の発現定量結果から、特に血小板内でmiRNAが変化したmiRNAを選別する。 選別されたmiRNAのターゲットとなるmRNAを複数のmiRNA Prediction Tool (Miranda, TargetScan Human5.0, PicTar, miRBase Targets Version 5.0)等で探索する。特に細胞死・炎症病態に関連するmRNAに相補配列のあるmiRNAを選別する。
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Strategy for Future Research Activity |
(臨床研究) 敗血症患者の末梢血から洗浄血小板溶液を作成し細胞培養系(In Vitro)で有意に変化のあったmiRNAの発現、mRNAの発現(ターゲット遺伝子)、タンパク質発現を、臨床研究で、患者から採血した検体を用いて、リアルタイムPCR法、およびウエスタンブロット法で解析する。
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Causes of Carryover |
コロナ窩のために、特に海外に発注した備品、消耗品の到着が遅れ、外注した実験を含め、実験の遂行にやや遅れを来した。従って、敗血症患者の末梢血から洗浄血小板溶液を作成し細胞培養系(In Vitro)で有意に変化のあったmiRNAの発現、mRNAの発現(ターゲット遺伝子)、タンパク質発現を、臨床研究で、患者から採血した検体を用いて、リアルタイムPCR法、およびウエスタンブロット法で解析するため。
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