2022 Fiscal Year Research-status Report
膠芽腫におけるLPPを中心とした新規浸潤・遊走機構の解明
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22K09238
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
増田 圭亮 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60934411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比嘉 那優大 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90792200)
米澤 大 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (50550076)
内田 裕之 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 特任助教 (80404482)
花谷 亮典 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (60304424)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | LPP / 膠芽腫 (Glioblastoma) / 浸潤・遊走能 / FMNL1 / FLNC |
Outline of Annual Research Achievements |
膠芽腫は予後が1年半に満たない悪性度の高い原発性脳腫瘍である。その原因の一つは膠芽腫が有する高い浸潤能・遊走能があると考えられている。申請者らは以前よりFMNL1 (Higa N et al, Int. J. Mol. Sci. 2019; 20, 6355) やFLNC (Kamil M et al, BRIT J CANCER. 2019; 120(8) 819-826) が膠芽腫の浸潤・遊走能に関与し、予後不良に関わる分子であることを報告してきた。また、The Cancer Genome Atlas (TCGA) のデータを用いた予後解析により、申請者らは膠芽腫において予後不良因子であるlipoma preferred partner (LPP) に注目した。 申請者らはLPPをノックダウンした細胞株と正常コントロールにおいて、 transwell assayを行い、浸潤・遊走能の定量的な測定を行った。結果としてコントロール群と比較して、LPPをノックダウンした細胞株では浸潤・遊走能がいずれも有意に低下していた。さらに、3D spheroid invasion assayでも同様の結果が得られることを確認した。また、鹿児島大学脳神経外科で摘出手術及び治療が行われた膠芽腫患者180例において、LPPの免疫染色を行い、LPP高値群(90例) とLPP低値群(90例)の二群に層別化した。Log-rank検定を行い、これらの生存曲線を比較したところ、LPP高値群はLPP低値群と比較して、有意に予後が不良であることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに研究成果を論文にまとめ、現在投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方針として、まずin vivoではLPPと膠芽腫の予後についてさらに詳細な検討を行う。現在、LPPの発現、年齢、KPSスコア、摘出率、化学放射線療法を含めた、回帰分析を行い、LPPが膠芽腫の独立した予後因子であるか検討を行っている。 また、in vitroでは、LPPをノックダウンした検体と正常コントロールでα-Actininの免疫染色を行い、電光顕微鏡で局在を確認し、膠芽腫細胞においてもLPPがα-Actininと共同してアクチン重合を促進するか検討を行う。 現在、研究成果を論文にまとめ投稿中である。今後は、学会発表を積極的に行い、知識を共有しつつ研究を勧めていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度の研究計画に繰り越す予定のため。
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