2022 Fiscal Year Research-status Report
ICG蛍光造影法を用いた下垂体機能の術中モニタリング法の開発
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22K09242
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
寺本 紳一郎 順天堂大学, 医学部, 助教 (60854677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 聡英 順天堂大学, 医学部, 教授 (70338359)
田原 重志 日本医科大学, 医学部, 准教授 (80277540)
後藤 広昌 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90622746)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 頭蓋内組織血流量 / ICG蛍光輝度 / ICG投与プロトコル |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、頭蓋内組織血流量とICG蛍光輝度の相関確認するために、開頭手術において頭蓋内組織血流量をトランジットタイム式超音波血流計で計測し、それが近赤外蛍光観察カメラシステムで測定したICG蛍光輝度変化と正の相関関係にあるか確認する予定としたが、過去の報告のレビュー(Neurochirurgie.2022;68(4):414-425)で、頭蓋内組織血流量がICG蛍光輝度に反映することが十分に立証されているため、上記調査は行わなかった。 一方で、本研究におけるICGの投与プロトコルを作成するために、血清総蛋白値および血清アルブミン値が基準範囲内で、左室駆出率が50%以上の患者に対し、下垂体腫瘍摘出後に、ICG 25mgを蒸留水10mlに希釈して、体重あたり0.1mg/kgの投与量で静注し、ICG静注後に生理食塩水20mlを後押しで静注を行った。これらの作業を麻酔科で30秒以内に実施して頂き、ICG蛍光内視鏡で、1分程度で正常下垂体においてICGの蛍光輝度が得られることを実証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に予定していた頭蓋内組織血流量とICG蛍光輝度の相関確認を行ってはいないが、過去の報告から頭蓋内組織血流量とICG蛍光輝度は正の相関関係にあることが立証されているため本研究においては不要であった。 また、ICGの投与プロトコルは研究計画通り行えて、問題ないことを確認できている。
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Strategy for Future Research Activity |
ICG投与方法をフィードバックして、安定した正常下垂体のICG蛍光輝度が得られるICG投与プロトコルを作成後、ICG蛍光内視鏡のスコープ先端を蝶形骨洞内のどこに置くか位置決めを行い、近赤外蛍光観察カメラシステムにより術中画像の正常下垂体にRegion of interestを設定し、ICG蛍光輝度のピークタイミングの追跡および計測を行って、ICG蛍光輝度の光学計測および、その解析方法を確立する。
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Causes of Carryover |
頭蓋内組織血流量とICG蛍光輝度の相関確認が不要になったため、2022年度の未使用額が生じた。 2023年度では、ICG投与プロトコル作成後、実際に内視鏡下経鼻手術において、ICG蛍光内視鏡を使用し、腫瘍摘出後の正常下垂体のICG蛍光輝度の光学計測を行い、その解析方法の確立のために使用する。
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