2022 Fiscal Year Research-status Report
Functional Connectivity解析による脳記憶機能地図の解明
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22K09263
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
千葉 遼平 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (90896599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 幸功 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50404653)
三國 信啓 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60314217)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | functional connectivity / resting-state fMRI / functional mapping / CCEP |
Outline of Annual Research Achievements |
当院放射線部と協力してresting-state functional MRI(rs-fMRI)の撮像プロトコルを作成し、当院で外科治療を受けた脳腫瘍、脳血管障害およびてんかん患者に対し、術前・術後のrs-fMRIを撮像を行い、1年間で約50例の画像を収集した。また、健常コントロールについては2名の協力者を得て各種画像を撮影した。健常コントロールのデータは、日本医療研究開発機構(AMED)によるオープンアクセスの健常人resting-state functional MRIデータも利用しながら、記憶障害の程度で分類した各疾患患者と健常人のFunctional Connectivityの差異について、比較検討を進めていく予定である。 また、焦点性てんかんに対する慢性硬膜下電極留置術およびそれに伴うFunctional mapping、cortico-cortical evoked potential(CCEP)の解析が施行された患者について、おもにMNE-pythonを使用して電極間のFunctional Connectivityを解析を行うプロトコルを確立した。特に前方言語野、後方言語野の言語領域がdetectできた20例において、硬膜下電極留置中の安静時、会話時それぞれの皮質脳波(ECoG)データから、コヒーレンスを指標としてFunctional Connectivityの変化の量や変化した電極の場所、detectされた言語野との位置関係を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に各種疾患患者のrs-fMRIのデータ収集を進められている。収集に困難が予想されていた健常コントロールに関しては、非常に有用なオープンアクセスデータが利用できることが分かったため、こちらの有効利用を考えている。それに加えて過去の慢性硬膜下電極留置術を施行された患者のデータに関する解析も進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
継続して各疾患患者のrs-fMRIデータ収集に努め、記憶障害の程度に応じて分類し、Functional Connectivityの解析を進めていく。健常コントロールのrs-fMRIデータに関してはオープンアクセスデータを主に利用する予定であるが、当院のMRI装置との差異があり、当院のMRI装置で撮像された健常コントロールデータもさらに追加する予定である。慢性硬膜下電極によるECoGデータに関しては症例データ収集を終了し、コヒーレンスを指標としたFunctional Connectivity解析の方策が定まっているため、残りの解析を終了させて結果の考察を進めていく。
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Causes of Carryover |
収集しているrs-fMRIデータは非常に容量が大きいため、保存・バックアップ用の記憶媒体を追加で購入する必要が生じた。また、追加が必要な健常コントロールデータの被験者への謝金を用意する必要がある。
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