2023 Fiscal Year Research-status Report
末梢神経損傷後にシュワン細胞と血管内皮細胞間で働く接着分子の解明
Project/Area Number |
22K09330
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩橋 徹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40852108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 啓之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任教授(常勤) (00432542)
村瀬 剛 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授 (50335361)
岡 久仁洋 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座准教授 (50724085)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 末梢神経再生 / シュワン細胞 / 血管内皮細胞 / 接着分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度にNCBIより取得したRNAシーケンスデータから、マウス坐骨神経損傷後初期にシュワン細胞と血管内皮細胞間に働く接着分子候補の絞り込みを行った(シュワン細胞側をA、血管内皮細胞側をBとする)。昨年度と同様にラット坐骨神経の5mm欠損モデルを作製し、人工神経での架橋を行った。昨年度から更にシュワン細胞および血管内皮細胞のマーカー、それに対する抗体製剤、免疫染色で用いる蛍光の増幅条件の検討を重ねた。最終的に用いる染色条件を決定し、昨年度行った術後7日の染色に加えて、術後3日、5日、14日、21日、28日のサンプルを追加作製し染色を行った。その結果、血管内皮細胞はシュワン細胞に先行する形で術後14~21日にはほぼ架橋が完成しており、遅れてシュワン細胞は近位側優位に遊走、術後28日で架橋が完成していた。血管内皮細胞におけるBの発現は遊走前線部を中心に見られているが、架橋が完成した術後21日以降も発現は続いているようであった。一方でシュワン細胞は術後21日では前線部にAの発現が見られたが、架橋が完成した術後28日ではBの発現は乏しくなっていた。 この結果から、血管内皮細胞は先行して架橋を行うがBの発現は後続するシュワン細胞のためにしばらく続いており、一方でシュワン細胞におけるAの発現は前線部のみに限局し架橋後は速やかに発現が減衰するといったダイナミクスを持つ可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの実験により候補分子であるシュワン細胞のAおよび血管内皮細胞のBは絞り込めており、生体サンプルにおける動向も時系列的に確認できている。
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Strategy for Future Research Activity |
シングルセルRNAシーケンスによって時系列的にこれらの細胞の発現ダイナミクスがどうなるのかを確認すべく、細胞単離の条件を検討中である。加えて、in vitroでシュワン細胞の遊走に分子Bが与える影響、またその際にはたらく細胞内シグナル経路を同定すべく、条件検討中である。
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Causes of Carryover |
当初は培養細胞から抽出したmRNAを用いてRNAシーケンスをすることにより候補分子を抽出する予定であったが、今回過去の報告にあるシーケンスの結果を解析して候補分子を抽出しその妥当性の確認へと進めたため、差額が生じた。しかし、その分は過去の報告に無い評価時期での損傷神経のシングルセルシーケンス解析を自前で施行するために使用する予定である。
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