2023 Fiscal Year Research-status Report
イモキミド乾癬モデルにおける腱・靭帯付着部炎の病態評価とメカニカルストレスの関係
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22K09331
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
齋藤 太一 岡山大学, 大学病院, 講師 (70644384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島村 安則 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (20452576)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | エンテーシス / 乾癬性関節炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
イモキミドの塗布による乾癬誘発マウスをまず作成し、さらにトレッドミル装置による運動負荷モデルを通常モデルのマウスと乾癬モデルのマウスにかけ合わせて作成した。つまり、乾癬なし―通常運動モデル(通常のマウス)、乾癬なし―下肢麻痺モデル、乾癬なし―運動負荷モデル、乾癬あり―通常運動モデル、乾癬あり―下肢麻痺モデル、乾癬あり―運動負荷モデルの6群を作成し、足部のenthesis部の組織学的評価を行った。乾癬モデルにおいて、enthesitisの病態にどのように影響するのかを検討した。 その結果、通常のマウスに比較し、イモキミドによる乾癬モデルマウスでは血清中のIL17、IL22は有意な上昇がみられた。さらに血清中のIL23ではトレッドミルによる運動負荷で、さらなる血清濃度の上昇がみられた。腱付着部においてはイモキミドモデルマウスに負荷をかけた群において、関節の腱付着部でMMP13、ADAMTS5という軟骨破壊酵素の上昇がみられた。さらに、脾臓では乾癬モデルにおいて腫大が誘発され、胸腺においては乾癬の病態に関与するγδT細胞の上昇、IL17,IL23の発現の上昇が有意に見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
乾癬マウスモデルの作成、トレッドミル負荷の条件の設定に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は運動器の発生、変性に関与する代表的なシグナル経路として知られるTGF-β/smad signal pathway及びBMP/smad signal pathwayの活性化について評価する。TGF-βまたはBMP応答性ベクターを用いたシグナルレポーターマウスを使用し、レポーターアッセイを行う。メカニカルストレスの変化が、これらのシグナル活性能にどう影響するかを検討する。あわせて、シグナル受容体阻害薬を用いた検証も行い、これらの活性の変化とenthesitisの病態の変化との関係を調査する。またデータの取得がすすんできたため、Figureの作成、論文の作成にとりかかる。
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