2023 Fiscal Year Research-status Report
3次元MRI半月板定量化による住民コホートにおける変形性膝関節症の自然経過の解明
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22K09349
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
片野 尚子 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 准教授 (50376620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関矢 一郎 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 教授 (10345291)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 再生医療 / 変形性膝関節症 / MRI / 半月板 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、3次元MRI解析による定量化によって、地域住民コホートにおける軟骨・半月板の状態およびその経時的変化を明らかにすることである。今年度は、30歳代から70歳代の地域住民561名(男性277名、女性284名)のMRIデータを用いて、膝蓋軟骨の欠損症例の形態学的な解析を行った。まず、作成した3次元MRI画像に対して、膝蓋骨の軟骨下骨除外距離を2mmとして関心領域を設定し、投影軟骨面積率を求めた後に軟骨欠損のある症例を抽出した。次に、軟骨欠損が膝蓋軟骨の内側2/5にあるものを内側型、外側3/5にあるものを外側型とした。また、軟骨欠損が軟骨境界に連続しないものを閉鎖型(confined type)、連続するものを開放型(un-confined type)とした。さらに、投影軟骨面積率の小さいものから大きいものへと並べ、膝蓋軟骨と相対する大腿軟骨を画像上で重ね合わせて、軟骨欠損の位置と大きさを観察した。その結果、膝蓋骨の軟骨欠損は37症例(6.6%)で確認され、病変の局在は内側(4.6%)が外側(2.0%)よりも有意に多かった。内側病変、外側病変ともに閉鎖型と開放型に分類された。膝蓋軟骨と大腿軟骨の画像重ね合わせにより膝蓋軟骨欠損は、大腿骨滑車部の辺縁に沿って生じていることが判明した。以上の結果から、3次元MRI解析画像は大腿膝蓋関節の形態と軟骨欠損の位置を容易に特定できるため、膝蓋大腿関節症の病態および病因の理解に有用であることが示された。本研究成果はSci Rep.に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初期の計画を達成し、次年度の計画を進めているため。
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Strategy for Future Research Activity |
地域住民コホートデータによる大腿脛骨関節の形態学的解析を進め、大腿軟骨欠損はとして半月板逸脱と脛骨軟骨摩耗・消失のどちらが原因となるかを明らかにする。さらに縦断研究に繋げ、変形性膝関節症の自然経過の解明を目指す。
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Causes of Carryover |
海外旅費の高騰により、早期から、その他の項目に対する調達方法の工夫を行うことにより、当初計画より経費の節約ができたため。現在準備中の英語論文の英文校正費・投稿費の一部に支出する予定である。
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