2022 Fiscal Year Research-status Report
IL-23/IL-17/ペリオスチン経路を介した後縦靭帯骨化症骨化巣への治療戦略
Project/Area Number |
22K09373
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
川口 善治 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (00262527)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箭原 康人 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (60456390)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 脊柱靭帯骨化症 / 後縦靭帯骨化症 / 骨化巣伸展 / IL-17 / 仙腸関節 |
Outline of Annual Research Achievements |
OPLLの病因を探るべく、OPLL患者の血液中にIL-17がいかなる挙動を示しているかを検討することを目的として研究を行った。103人のOPLL患者と年齢性をマッチさせた53人のコントロール患者を外来でリクルートした。全患者は全脊椎のCTを撮像し骨化形態を確認した。OPLL患者のうち53人はDISHと判断される所見を有し、50人ではDISHは認められなかった。 その結果、 1.OPLL組織にIL-17陽性細胞が認められた。 2.血中のIl-17濃度はOPLL患者とコントロールでは差がなかった。しかしDISHがある症例ではDISHがない症例に比べてIL-17は高値であった。またDISHの中でもFlat typeのものはJaggy typeに比較してIL-17が高値であった。さらにOPLL患者ではPiの値がコントロールに比較して低値をとった。 3.仙腸関節の所見との関連では、仙腸関節に癒合を認めた症例(Type 4)でIL-17は高値を取った。 以上よりOPLLの中には、ASの病因と同様にIL-17/IL-23シグナルを介して骨化が生じている症例が存在する可能性があることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データがほぼそろって解析を行っている途中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
後縦靭帯骨化の広がり、形態、伸展の有無および黄色靭帯骨化、前縦靭帯骨化との関連についても検討を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
次年度は脊柱靭帯骨化巣の特徴とIL-17の値に関連する因子を検討し、結果を得て、学会発表および論文による公表を予定している。
|