2022 Fiscal Year Research-status Report
人工膝・股関節置換術および脊椎インストゥルメンテーション手術部位感染の全国調査
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22K09387
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
森井 健司 杏林大学, 医学部, 教授 (70255496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 裕 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40336574)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 手術部位感染 / 人工関節手術 / 脊椎インストゥルメンテーション手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工膝・股関節置換術、脊椎インストゥルメンテーション手術は,整形外科領域において特に患者の生活の質の向上に大きく寄与する手術であるが,ひとたび合併症を発生すると多額の治療費の発生に加え、長期の治療期間を要し、術後機能的予後や、日常生活の質の低下をきたす.なかでも重篤な周術期合併症である手術部位感染(SSI)の制御は重要であるが,そのためには正確な感染率、起因菌の把握と感染発生の危険因子の同定が必須である.国内で関連情報の系統立てた収集は行われておらず,SSIに関するデータベースの構築と大規模な検証的研究が急務である.本研究では,主に日本骨関節感染症学会理事および評議員所属施設を対象としてweb登録システムを使用して,調査対象期間(年2回各1カ月)における対象手術の実施状況と手術部位感染の発生の有無を調査した.研究開始時に参加していた19施設に加え,研究参加の呼びかけを行い,2023年5月には国内合計31施設の基幹病院からの登録を可能とし,結果として登録症例数は累計で1673例に及んだ.登録を奨励するとともに,適宜データクレンジングを行い,構築したシステムにおける矛盾点を改善し,不適切と思われる登録データの内容に関しては登録元の施設に内容確認を遂行しつつある(データマネージメント).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先行研究である後方視的解析である2006年の日本整形外科学会学術研究プロジェクトによる「人工関節置換術および脊椎instrumentation術後感染症例の実態調査」において,人工関節置換術後の感染率は1.36%、脊椎インストゥルメンテーション術後の感染率は3.73%と報告されている.このイベント発生率から多数の独立変数を動員できるリスク予測モデルの構築を可能とする症例数は各術式6000例と試算されており,登録症例数の欠如は否めない.この原因として,登録された症例の各入力機関におけるデータ確定率が低いこと(約50%),ひとたび参加表明をしてもその後指定された時期に症例登録を行われない機関の存在などが指摘されうる.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は登録症例数を増やすことよりも,主に登録されたデータを素材としてシステムの論理的チェック,登録データの吟味の方策を確定する作業を行い,システムの信頼性の確立をまず行った.一部の論理的矛盾の改正,登録後データマネージメントにおける解析側での覚書欄の設定などのシステム改善が行えた.リスク予測モデルの構築のためには今後登録症例数を増やすことが求められるため,登録インセンティブの設定,登録施設数の増加,登録期間の再検討等を行い,持続可能かつ網羅的に症例の収集が可能である機関間のシステム構築を目標とする.
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Causes of Carryover |
登録システムの成熟を主眼として研究を行ったため,登録症例数がそれほど多くなく,データを扱う事務員を雇用する人件費を使用しなかったこと.次年度登録症例数が増えることが見込まれるため,専属のデータ取り扱い担当者を雇用する予定である.
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Research Products
(1 results)