2024 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanical stress response of senescent osteocytes: an intercellular communication between bone resident cells mediated by specific secreted factors.
| Project/Area Number |
22K09403
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上原 範久 九州大学, 歯学研究院, 助教 (30368211)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | osteocyte / senescence / mechanical stress |
| Outline of Annual Research Achievements |
骨細胞は、力学的刺激に応答して液性因子を分泌し、骨代謝のみならず、他組織の恒常性維持にも関与することが知られている。近年、加齢に伴い骨組織内に老化骨細胞が蓄積し、それらが分泌する炎症性サイトカインを含む老化細胞特異的分泌因子(SASP:senescence-associated secretory phenotype)が、加齢性骨量減少の一因となることが示唆されている。しかしながら、老化骨細胞が分泌する特異的SASP因子とそれら分泌因子を介した細胞間相互作用や、機械的ストレスに対する影響に関して依然として不明な点が多い。本年度は、生理的条件下での力学的刺激(0.8Pa-3 Pa)が発生可能な新規実験系として、パラレルプレートチャンバーとシリンジポンプを組み合わせたフロー刺激モデルの構築に成功した。本実験系を用い、正常骨細胞および老化骨細胞に対して、軽い運動と同等の1 Paの機械的刺激を与え、RNA-seq解析およびバイオインフォマティクス解析(パスウェイ解析・機能的クラスタリング解析)を行い、老化骨細胞における機械的刺激応答の分子動態の解析を行った。その結果、正常および老化骨細胞に共通して、力学的刺激により増殖因子、サイトカイン、ケモカイン、細胞外マトリクス関連分子の遺伝子発現が上昇することが確認された。さらに、刺激後に得られた細胞培養上清には、筋線維形成を促進する活性が認められた。これらの結果は、老化骨細胞においても力学的刺激が筋組織に影響を与える因子の分泌を誘導し得ることを示唆しており、高齢者における骨細胞への力学的刺激、すなわち運動負荷は、筋量維持・健康寿命延伸に資する可能性が示唆された。
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