2022 Fiscal Year Research-status Report
Cancer immunotherapy with growth signal and immune checkpoint dual-blockade in sarcoma
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22K09414
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
礒山 翔 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 分子薬理部, 研究員 (10843394)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肉腫 / 抗腫瘍免疫 / 増殖・生存シグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
がん細胞におけるがん関連シグナルは、がん細胞の増殖・生存だけでなくケモカインや免疫チェックポイント分子のリガンドなど様々な免疫関連遺伝子の発現を制御することで免疫抑制性腫瘍微小環境の形成に寄与していることがいくつかの上皮性のがんにおいて報告されている。本研究では、骨や脂肪、筋肉に発生する肉腫におけるがん関連シグナルによる抗腫瘍免疫抑制機構を解明することを目的とし、その知見に基づいた新規肉腫免疫療法を開発することを目指す。 肉腫のがん関連シグナルによる免疫関連遺伝子の発現制御について検討するため、胞巣状軟部肉腫や骨肉腫などの肉腫細胞株に、in vitroでWnt/βカテニン経路の阻害剤やIGF1R阻害剤、その下流のPI3KやMEKの阻害剤など各種がん関連シグナル阻害剤を処理し、肉腫細胞株のケモカインや免疫チェックポイント分子のリガンドなど免疫関連遺伝子の発現の変化をRNA-seq解析によって調査した。その結果、特定のシグナル阻害剤処理により、IFNαやIFNγ、TNFαなどのサイトカインの制御を受ける遺伝子が発現変動していることがGene Set Enrichment Analysis (GSEA)解析により明らかとなった。興味深いことに、その遺伝子セットの中にCD8+T細胞や樹状細胞の遊走に関わることが知られるケモカインや抗原提示分子、抗原のプロセッシングに関わる分子が含まれていた。このことから、肉腫においていくつかのがん関連シグナルはこれらの分子の発現制御を介して抗腫瘍免疫の抑制に関わっているものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroの検討で、仮説通りに肉腫のいくつかのがん関連シグナルが免疫関連遺伝子の発現を制御していることが示唆されたこと、それらのin vivoでの検討に向けてそれぞれのがん関連シグナルの鍵となる因子を標的としたTet-on-shRNAを導入した細胞の作製に着手していることからおおむね計画通りに進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
in vivoの検討に向けてそれぞれのがん関連シグナルを標的としたTet-on-shRNAを導入したマウス肉腫細胞株を作製し、その細胞を皮下に移植した同系マウスにテトラサイクリンを投与することにより肉腫細胞でのみ目的のがん関連シグナルを抑制できる系を構築する。この系を用いて、がん関連シグナルを阻害した際のin vivoにおける肉腫細胞の遺伝子発現変化をRNA-seq解析により調査する。さらに、同実験系で腫瘍細胞のがん関連シグナルを抑制した際の腫瘍内の免疫細胞の変化をMulticolor Flow CytometryやMass Cytometry(CyTOF)などを用いて詳細に解析していく予定である。
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Research Products
(5 results)