2022 Fiscal Year Research-status Report
健康寿命の延伸を目的としたデュアルタスクトレーニングの有効性の解明
Project/Area Number |
22K09430
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
延與 良夫 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80405430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺口 真年 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00554544)
橋爪 洋 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (10326382)
峯玉 賢和 和歌山県立医科大学, その他部局等, 医療技師 副主査 (10868756)
中川 幸洋 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20372865)
中川 雅文 和歌山県立医科大学, 医学部, 理学療法士 (70893006)
廣西 昌也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80316116)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 軽度認知障害 / デュアルタスクトレーニング / ロコモトレーニング / 縦断的介入研究 / 運動器リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、超高齢化社会となり「平均寿命」は延伸しているが、健康上の問題で日常生活が制限されることがなく生活が出来る「健康寿命」は伸びていない。軽度認知機能障害(Mild Cognitive Impairment;MCI)は認知症になる前段階であり、また高齢者には、運動器の障害のために移動能力が低下した状態であるロコモティブシンドローム(ロコモ)が増加している。日本整形外科学会はロコモーショントレーニング(ロコトレ)を中心に自宅でのエクササイズを推奨している。MCIに関しては学習など記憶のトレーニングもしくは生活訓練などの作業療法が中心に治療が組まれている。デュアルタスクトレーニング(DT)は2つの課題を同時に処理するトレーニングであり、単純課題と比べ効果的に注意機能や歩行能力などへの改善の報告がある。本研究は、和歌山県立医科大学附属病院紀北分院認知症疾患医療センター外来を受診し、MCIと診断された患者に対する前向き観察研究である。本研究の目的は、ロコモとMCIが合併した症例を対象にコグニバイクを使用したDTの有効性を検証することである。 現在のところ、男性2例、女性3名の計5名、平均年齢73.2歳の方に介入し、DTによる介入前後の認知機能および運動機能について調査した。現在のところ症例数が少なく有意差を認めなかったが、MMSEの点数そして海馬周辺の脳萎縮度合いと程度は改善傾向にあった。さらに、EQ-5D-5L、ロコモ25、2ステップテストとTime UP & Go Testはそれぞれ改善傾向を認めた。コグニバイクを使用したDTにより認知機能と運動機能が改善されることを証明できれば、健康寿命が延伸することが可能となり介護予防の観点から非常に有意義な研究となる。対象者を増やしさらに研究を進めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在軽度認知機能障害(MCI)を有する対象者に対して、デュアルタスクトレーニング(DT)による半年間の介入をおこなっっている。対象者が高齢でMCIを有することから、初回DTによるトレーニングを施行することが可能であっても、継続して来院することができない方がおられる。よって当初予定(年間約30症例)していたほどは、介入を継続できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、認知症疾患医療センター外来と連携をさらに密にし、MCIを有する対象者に対して介入をおこなう。また対象者に無理ない範囲で、対象者家人とも連絡をとりあい対象者を増やすように努める予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、国際学会参加や国内学会参加が限られ、旅費が少なくなったこと、また介入する対象者の人数が予定しているよりも少なかったため機材や消耗品、人件費が少なくなったことが考えられます。次年度以降はコロナ禍も明け、研究結果の発表のための学会参加や、対象者増加が見込まれるため、旅費や人件費、機材費、消耗品に使用する頻度が高くなると思われます。
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