2022 Fiscal Year Research-status Report
Exploring biomarker for kidney cancer drug therapy using patients' derived organoid
Project/Area Number |
22K09467
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
冨田 善彦 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (90237123)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腎細胞癌 / オルガノイド / 免疫チェックポイント阻害薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度である令和4年度は、腎細胞癌切除標本からのオルガノイドの作成を行った。15症例のオルガノイドを作成し、病理診断はclear cell carcinomaが10例、clear cellと他typeの複合が4例、chromophobe + sarcomatoid differentiationが1例であった。15症例中13例で初期成長を認めた。研究計画として、当初考えた、腎臓に限局した症例で、再発の可能性が高いと考えられる症例。すなわち、原発腫瘍がTNM分類でT2以上、WHOの病理組織分類でgrade3または4の症例が少数であり、また、昨年度の間では再発症例は認めなかった。 また、腫瘍組織で、免疫療法への反応性と密接な関係が想定される分子の発現について免疫組織学的検討を行った。腫瘍内に浸潤する免疫細胞については、これまでの研究から免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による治療後の PFS、OS を延長する予後予測因子であるCD8 陽性 T 細胞、また、ICI 治療後の PFS、OS を延長する予後予測因子 CD68 陽性マクロファージを中心に検討を行った。また、腫瘍細胞についてはPD-L1、XIAP、BCL-2の発現を検討した。それぞれの陽性細胞数と染色強度に基づくスコアリングシステム(Scientifc Reports12:20386 (2022))での評価をおこなったが、前出の報告と同様の染色性をしめしていた。 活性化リンパ球の誘導は、健常人から了解を得て、末梢血を採取し、Ficoll-Paque液による重層遠心分離により末梢血単核球分画を得、これを10%FCS加RPMI1640培地にmitogenを添加しCO2インキュベーターにより培養することで、その増殖を試みた。この結果、4日間の培養で、クラスターが観察され、非特異的活性化リンパ球が誘導されることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の対象となる、腎限局腎細胞癌症例で、再発の可能性が高いと想起される手術症例が予想より少なかったが、これまで行ってきたオルガノイド作成は継続し、作成の成功率もこれまでと同等に維持され、特段の問題は生じなかった。 また、腫瘍組織で、免疫療法への反応性と密接な関係が想定される分子の発現について免疫組織学的検討も継続して遂行した。 活性化リンパ球による、殺腫瘍細胞機能アッセイ系の確立は若干の遅滞が生じているが、可及的速やかに確立する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の適格症例数を確保するため、今後の症例集積数によっては、関連病院等から腫瘍細胞の提供が可能となるように、倫理委員会等の手続きを開始する。 他、オルガノイド感受性試験の、活性化リンパ球による殺腫瘍細胞機能アッセイ系の確立を計画に沿って行う。
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Causes of Carryover |
購入を予定していた抗体が、冷凍保存している既存の抗体で研究実施が可能であったため、次年度使用額が生じた。
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